才能がないから何をやってもうまくいかない。
自分を変えようと一念発起しても数か月で飽きて元の自分に戻ってしまう。
才能がない人間は何をやってもダメなのでしょうか?
当記事では上記の疑問にお答えいたします。
本記事の内容
- 才能がないと嘆く人は成果にこだわらず“継続”だけ意識すべき理由
- 「才能がないから努力できない」は完全なる言い訳
大学を修士課程で卒業後、企業で日々研究に取り組んでいるくりぷとバイオ(@cryptobiotech)と申します。
自他ともに認める凡人です。
先日、下記のようなツイートをしました。
才能がないと嘆く癖がある人は、成果にこだわらず“継続”を心がけるのが良いですよ。
僕も「才能ないから研究辞めたら?」と言われるダメ人間でした。でも毎日コツコツ論文読んで実験してたら、最終的に同期内で最も良い成果を残せた。世の中そんなもの😎
実力は一瞬の努力ではなく“継続”に宿るよ。
当記事では、上記ツイートをさらに深堀してみようと思います。
目次
才能がないと嘆く人は成果にこだわらず“継続”だけ意識すべき理由

才能がないと嘆く人は成果にこだわらず“継続”だけ意識すべき理由は以下の通りです。
- 成果は一念発起してもすぐに出るものではないから
- 才能がない人でも継続はできるから
順々に説明しますね。
成果は一念発起してもすぐに出るものではないから

あるきっかけから一念発起して夜通し作業したとしても、成果はすぐに出るものではありません。
成果がすぐに出ないのは「才能がないから」ではなく、そういうものだからです。
例えば、私が本業でやっている研究では、研究をやり始めて2~3か月程度で「世界で初めての大発見」を達成する人はいません。
たとえ2~3か月不眠不休で作業を続けたとしてもその発見には至らないと断言できます。
なぜなら「世界で初めて」はただ良い結果を出せばいいわけでなく、それが世界で初めてだと断定するために情報収集が必須だから。
たくさん論文を読んで、実験手技を覚えて、良い実験結果を出して、再現性を得る。
そして徹底的な議論を重ねてようやく「これは世界で初めての発見だ」と発表できる。
これはどんなに心身を犠牲にしても、もっと言えば、2~3か月の命を捧げても絶対に到達しない領域です。
成果が出るには時間が必要。
ちなみになぜ「2~3年なのか?」というと、米国屈指のビジネス書作家マルコム・グラッドウェル氏の下記書籍にそれを示唆する内容があるからです。
この書籍によると「天才と呼ばれる起業家やスポーツマンなど秀でたものになるには10,000時間の鍛錬が必要」ということが書かれています。
仮に10,000時間を3年(365日×3=1,095日)で割ると、1日当たり9.13時間の作業が必要になります。
1日約9時間を3年間です。
仮に全ての時間を費やして3か月間頑張ったとしても、24時間×90日=2,160時間です。
全然10,000時間に足りていませんね。
ここを理解していないと「これだけやったのにダメだった。やっぱり自分は才能がないんだ」という勘違いをしてしまいます。
それは才能がないのではなく、作業量が足りていないだけ!
一念発起して2~3か月全力でやったけど燃え尽きた。
ということが無いように、まずは成果にこだわらず継続を心掛けるべきですね。
スポンサードリンク
才能がない人でも継続はできるから

才能がない人がいきなり何かを始めて「成果」を出すことは難しいかもしれませんが、「継続」ならどんな人でも必ずできます。
なぜなら人間は無意識的に日々の何らかの行動を“継続”しているから。
例えば、以下のようなことは“継続”の典型例です。
- 遅刻しないよう毎日朝7時に起きる
- 帰宅したらシャワーを浴びる
- 靴をいつも左足から履く
これらの行動って「水分補給」のように生存に“必須な”行動ではないですよね。
遅刻しても、シャワー浴びなくても、靴を右足から履いても死にません笑
継続できない人はいきなり大目標を立てすぎで、「成功者」をいきなり“全部”真似しようとして散っていくパターンがほとんど。
例えばこれまでに英語を勉強していない人が「毎日英会話を1時間やるぞ」と決心しても長続きしません。
確かに、コロぽちのような考え方もわかります。
「自分を変えるためにはある程度の苦痛はしょうがない」という意見に同意します。
でもどんなに苦痛を伴っても、人間は辞めた時点からどんどん忘れていく生き物。
かの有名な「エビングハウスの忘却曲線」では以下のような研究結果が報告されています。
20分後には、42%を忘却し、58%を覚えていた。
1時間後には、56%を忘却し、44%を覚えていた。
1日後には、74%を忘却し、26%を覚えていた。
1週間後には、77%を忘却し、23%を覚えていた。
1ヶ月後、79%を忘却し、21%を覚えていた。
どんなに頑張って作業しても、やめたら一か月で79%は消失します。
であるならば、やはりもっとハードルを低くして「1日1英単語を覚えるくらい」から始めるのが継続のコツ。
筋トレでいきなりペンチプレス100kg持ち上げないのと同じで、まずは40kgくらいからコツコツ上げていきますよね。
僕のような凡人でも“継続”ならできるので、やはりまずは成果を出すことではなく継続を心掛けるのが大正義だと思います。
ちなみに余談ですが「やり抜く力」を磨きたいという人は、以下の書籍に目を通すのをおすすめします。
Harvard Business Reviewでも最多閲覧数を誇ったホットトピックで、コロンビア大学でモチベーション理論を教える社会心理学者が書いた良書。
仕事からダイエットまで「達成したい目標」があるなら、絶対に読むべき一冊です。
スポンサードリンク
「才能がないから努力できない」は完全なる言い訳

才能がないと嘆く人でもまずは継続を心掛けるべき理由を解説しました。
余談ですが、僕は知り合いから「努力できるのも才能。才能がないから努力できない人だっている」みたいなことを言われたことがあります。
が、それは間違いなく言い訳だと断言できます。
英語学習を例に挙げますが、東京大学で脳科学研究を行う細田 千尋氏は学習に対して以下のようなコメントを残しています。
英語学習に関する実験では、継続力がある人とない人でIQに差はみられません。
これはあくまで英語学習での例ですが、IQのような定量指標で継続できる人を区別するなんて無理ですよ。
もし仮に「継続できる人は才能があった!」という研究成果が出たとしても、諦める理由にはならない。
僕も研究室時代に「才能ないから研究辞めたら?」と先輩に言われ、非常に悔しい思いをしたことがあります。
が、フタを開けてみると研究職を狙っていたその先輩は今では非研究職に従事し、逆に僕は研究職に従事しています。
世の中ってそんなものです。
凡人が成果を出せたのも、今それなりに理想の道を歩めているのも、毎日コツコツ続けてきたおかげだと思っています。
経験論ですが、「凡人→継続する凡人→全く努力しない天才→努力する秀才→努力する天才」で世の中を分類すると、努力する秀才くらいまでなら勝てます。
周りから何を言われようと2~3年間1つのことを継続したら人生変わっていると思うので、まずは些細なことから始めてみましょう!
というわけで当記事は以上です。
当記事が参考になったら、ぜひくりぷとバイオ(@cryptobiotech)のTwitterもフォローしてやってくださいませ。
ではではっ