ESを書いてみたけど、いまいちESのクオリティがわからない。
良いESと悪いESって何が違うんだろ。
ESを提出する前にこれだけはチェックすべきということがあれば知りたい。
当記事では上記の疑問にお答えします。
本記事の内容
- 良いESと悪いESを見分ける7つのポイント
- 良いESを書くために必要なたった3つのこと
- 良いESとは「論理的なラブレター」である
大手企業で基礎研究職に従事しているくりぷとバイオ(@cryptobiotech)です。
就活では第一志望だった企業に加えて、多分野(製薬、食品など)の企業から研究開発職の内定をいただきました。
今回は良いESと悪いESは何が違うのか?ということを解説します。
企業人として多くの学生さんのES添削をしてきた経験を活かしてまとめておりますので、あなたのお役に立つはずです。
読んでも数分で読み終わると思うので、あなたのESクオリティを上げるお役に立てば幸いです。
- 自分が書いたESが良いのか悪いのかよくわからない方
- 人事の目に留まるESを書きたい方
- 自分が行きたい企業に絶対内定を獲りたい方
目次
良いESと悪いESを見分ける7つのポイント
良いESと悪いESを見分けるために意識すべきことは以下の7つです。
- なぜ?を説明する理由(あなたの経験)がしっかりと書かれているか
- 抽象的な表現を使っていないか
- 指定された文字数ギリギリで書いているか
- 結論から書いているか
- 設問ごとに書く内容を変えているか
- 100点満点の文章を書こうとしていないか
- 誤字、脱字がないか
順々に説明しますね。
なぜ?を説明する理由(あなたの経験)がしっかりと書かれているか
僕がES添削をした時に、ほぼ100%思う疑問は「なぜそれやったの?」です。
なぜそれやったの?にも実は色々な「なぜ?」があって、下記のようなことを思ってます。
- なぜこの企業を志望したのだろう?
- なぜこの企業じゃないとダメなのだろう?
- なぜそれを強みとして自覚しているのだろう?
- なぜその職種に就きたいのだろう?
- なぜボランティアをしたのだろう?
- なぜ人の命を救いたいと思っているのだろう?
こんな感じで、ESを見せてもらった時は「なぜ?」の疑問に溺れてます。
例えば以下のような志望理由がESに書かれていた時、僕は必ず次のことを疑問に思います。
人の命を救おうとする貴社の企業理念に強く共感を受けたため、貴社を強く志望します。
なぜ人の命を救いたいの?
上記の文章は良さげな文章に見えるかもしれませんが、ぶっちゃけ何の中身もありません。
大事なのは下記の修正文章のように、あなたの体験を一言載せることです。
小学生の頃に親を亡くした経験から、人の命を救おうとする貴社の〜
幼少期、病気に罹患した自分を救ってくれた「薬」に恩を感じており、人の命を救おうとする貴社の〜
こんな感じで自分の過去を一文載せてあげるだけでオリジナリティが出ます。
ということで、あなたのESの良し悪しを判断する際は必ず「自分の体験」が書かれているかどうかをチェックしましょう!
抽象的な表現を使っていないか
ESで自分の強みや達成したことを主張する時には、定量的な表現を使いましょう。
例えば大学院の研究を自己PRに書く時。
こんなESは悪い例です。
私は研究室内で誰よりも長く研究室に残って実験し、その結果、同期の中で最も優れた成果を出すことができました。このことから私は〇〇ということを学びました。
これをより優れたESに直すと、以下のようになります。
私は負けず嫌いの性格ゆえ、研究室で朝9時から夜24時まで毎日研究を続けた結果、筆頭著者論文3報という同期の中で最も優れた成果を出せました。このことから私は〇〇ということを学びました。
こんな感じで、誰が見てもあなたの取り組んだことの凄さを評価できるESが「良いES」ですね。
あと最初の「負けず嫌い」という一言は「なぜあなたはそんなに頑張れるのか?」
という人事が抱くであろう疑問を先読みして書いてあります。
この例のように、自分のesで抽象的な表現が無いかを今一度チェックしましょう!
「凄く」頑張ったとか、「誰よりも」頑張ったとか、形容詞的な表現は不要ですよ!
指定された文字数ギリギリで書いているか
あなたはどれくらい文字数ギリギリで書こうと意識していますか?
これは僕も先輩に怒られたことなのですが、設問文字数ぴったり or ギリギリまで書くのがマナーです。
例えば自己PRが400字指定であるなら、もちろん400字ぴったりで文章を書くのが基本。
「ピッタリなんて無理」という方は誤差1%以内に仕上げましょう。
つまり400字指定なら396文字までならOKとする、みたいな感じです。
ESは「重箱の隅をつつくようなくだらない疑問をいかに抱かせないか」が重要です。
350文字しか書かないのはなぜ?みたいな本当にくだらない疑問を抱かせないように、そこは文字数に合わせましょう。
そういった細かいところまで意識できる余裕を持った就活生は、優秀な人が多いと感じます。
結論から書いているか
これがちゃんとできていないES、結構あります。
志望理由を聞かれたら「私は〇〇という理由で貴社を志望しました」
自己PRを聞かれたら「私は◆◆ができる人間です。その理由は〜」
学生時代に1番力を入れたことを聞かれたら「私は△△に最も力を入れた。その理由は〜」
という感じで、設問で求められている結論をまず最初に主張するのが大事です。
例えば自己PRなら、結論 → その理由&背景 →検討事項→結果→得られたこと→再度結論みたいな流れですね。
「志望理由は?」と聞かれているのに「私は大学生の頃、〇〇という理由で◇◇をして〜」みたいに始まっているESは悪いESですね。
例えば、今日の朝は何食べたの?って聞いた時に「今日は朝起きたら体調が悪くてさ〜」って言われて「???」となるようなもの。
聞かれたことに対してまず答えているか。
あなたのESを再度チェックしてみましょう。
設問ごとに書く内容を変えているか
企業のエントリーシートにはいくつか設問があると思いますが、設問ごとに書く内容を変えましょう。
例えば大学院生のES添削でありがちなのは、全て「研究」に絡めて書いてくること。
もちろん最も力を入れたのが研究だというのがよく伝わってくるので、良いESとも言えます。
が、それだと企業側は「大学時代のあなた」しか情報を手に入れることができません。
僕は自分のESを作成する時に、中学時代・高校時代の経験も盛り込みました。
行きたい企業を志望する理由を説明できるエピソードが中学時代のことであれば、それを書くのが正解。
「え、そんな前のことなんて書いていいの?」とあなたは思うかもしれませんが、そもそも誰もダメとは言ってません。
むしろなぜ大学時代のことしか書いちゃいけないのか。
良いESを書いてくる学生は、自分の人生で経験したエピソードを年代関係なくふんだんに書いてきます。
- 志望理由 → 中学時代のエピソード
- 自己PR → 高校時代のエピソード
- 力を入れたこと → 大学時代のエピソード
という感じで、あなたの人生を幅広くESに書いてあげましょう!
100点満点の文章を書こうとしていないか
ESで100点満点の文章を書くのは不可能だと断言します。
ちなみに、ここでいう100点満点とは「指摘する点がない完璧なES」という意味ですね。
なぜ完璧なESを書くことができないのか?
その理由は下記の通りです。
- 文字数制限があるから全てを盛り込めない
- 人事のニーズを学生側が読み切れるはずなし
- 不完全だからこそ面接に呼びたいと思うもの
ESには残念ながら文字数制限があります。
例えば志望理由が200文字で要求されたりなどですね。
あなたが1番わかっていると思いますが、どう考えても200文字で完璧な文章は書けません笑
ESは最初から不完全が前提で、いかに自分の熱意を伝えるかを競うゲームです。
もっと書きたいことがあるのに…というあなたの気持ちも理解できます。
が、100点満点の文章をどう書くか悩んでいるといつまで経っても書き終わらないです。
7〜8割くらい伝えたい内容を盛り込めているのであれば、妥協することも必要でしょう。
ESで100点満点を狙わず、ES+面接で100点満点を狙いましょう。
誤字、脱字がないか
言うまでもないことですが、意外に多いので言わせてください笑
誤字・脱字は本当に注意しましょう。
断言しますが「一文字でも間違えていたらダメ」
一文字くらい良いじゃんと思うかもしれませんが、
- 自分の文章を添削していないことの証明
- 誤字・脱字があるまま提出してしまう無責任さ
など露呈する可能性があるので要注意。
就活はミスの回数を減らすことで内定率が上がる「人生ゲーム」です。
自分の人生に影響を与えるイベントで「まあいいか」で済ませてしまう人は注意。
ESが通らない!と悩むあなたは、実はこういった細かいところで落ちているのかもしれませんよ…。
良いESを書くために必要なたった3つのこと
ということで、良いESと悪いESを判断するためのポイントについて説明しました。
では悪いESだったとして、それをどうやって改善すれば良いのでしょう?
個人的に、良いESを書くために必要だと思うことは下記の通りです。
- 自分の心に響く良いESを見つけること
- 自己分析を徹底的にすること(答えは自分の中にある)
- 周りにどれだけESを見せて質問してもらうか
順々に説明します。
自分の心に響く良いESを見つけること
良いESを書くためには、良いESだと思えるものを自分で見つけることです。
当然これをやるには「多くのESを見比べること」が重要。
僕は就活の頃、知り合いのESを片っ端から見せてもらったりしてました。
あとは企業の選考を突破したESを公開している就活サイトを活用したりなど。
今だと「就活ノート」とかですかね。
エントリーシートに関する記事を読み漁る作業は、一度はやっておいて良いと思います。
自己分析を徹底的にすること(答えは自分の中にある)
良いESを書くには良いESを知ることが大事と、前項で説明しました。
が、重要なのはそれ以外にもあって、自己分析を徹底的にすることも大事。
僕も下記の記事で書いておりますが、自己分析は就活の中で最も大事な作業です。
https://www.cryptocurrency-bioresearch.com/analyze-yourself-and-company
ちなみに「どれくらい自己分析すればいいの?」という質問にお答えしますと、「何を聞かれても答えられるモード」に突入するまでやりましょう。
できれば暗記しないで、自分の本心で話せるレベルになっておくのが吉。
自己分析はスポーツで例えると基礎練習のようなものです。
どんなにプロから技術を学んだとしても、それを体現できる能力が無ければ意味がありません。
そもそも自分が何者か、何がしたいかよくわからん…。
というあなたには「ストレングスファインダー」という自己分析のゴールデンスタンダード本も出てるので、買ってみるのもおすすめ。
周りにどれだけESを見せて質問してもらうか
良いESを書くためには先輩、同期、後輩にどれだけ見せるかが大事。
ESは他人に見せてフルボッコにされてからが本番です。
僕も就活していた頃は先輩に何十回見せたかわからないですし、そして見せるたびにフルボッコにされてました。
ただ見せるたびに指摘数が確実に減っていくのがわかり、完成版と第1版を比べた時の違いたるや。
自分でベストなESを書いたとしても、最初はダメダメなんだなと自覚しました。
もしあなたが周りに見せずに、そのESをそのまま出したとしても、選考で散るのが関の山です。
恥ずかしい気持ちもあるかもしれませんが、それであなたの人生が輝くなら安いものです。
恥を忍んで一回見せると、あとは何回見せても気にならなくなるので、まずは一回勇気を出してみましょうね。
良いESとは「論理的なラブレター」である
というわけで良いESを書くために意識すべきことをまとめてみました。
色々アドバイスもらったけど、結局良いESってなんぞや?
と疑問が残っている方には良いESを示す言葉をお伝えしておきます。
良いESとは、論理的なラブレターである。
ESは感情100%の熱い文章だけではダメで、そこには熱意の理由を冷静に記述する必要があります。
論理的なラブレターとか、本気で告白する際には異常この上ないですが就活には有効。
人事に熱意を届けるためにも、ラブレターを書くつもりで全力尽くしましょう!
というわけで当記事は以上です。
ぜひ満足のいく就活をお送りくださいね。
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ではではっ
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僕が当時利用していた就活サイトの中でも、以下の「就活ノート」が多大なる貢献をしてくれていました。
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