院試ってどうやって勉強したらいいの…?
無駄な勉強したくないから効率的な勉強法があれば知りたい。
当記事では上記の疑問にお答えします。
本記事の内容
- 院試勉強でおすすめしたい方法
- 院試は勉強時間のゴリ押しでけっこうなんとかなる
大学を修士課程で卒業後、企業で日々研究に取り組んでいるくりぷとバイオ(@cryptobiotech)と申します。
院試期間中は大学図書館で開館~閉館まで(12時間以上)勉強していて、まぐれではありますが首席合格という成果を残すことができました。
以下のように「院試の勉強法」に関するご質問をpeingでいただくので記事にしますね。
ちなみに最初に言っておきますが、僕は「1日1時間しか勉強してないけど首席取れちゃった~」みたいな天才型ではありません。
むしろ日々泥にまみれながら「“普通”になりたい」ともがいている凡人型です。
でもだからこそ、当記事で紹介する方法を真似てもらえれば、あなたも院試で成績上位に食い込めるという自負があります。
ぜひ当記事の院試勉強法を真似してトライしてみてください。
もし成績上位に入ることができれば給付型奨学金の申請欄にも書けるので、院試は全力で取り組む価値のあることだと考えます!
目次
院試勉強でおすすめしたい方法
僕が院試勉強でおすすめしたい方法(流れ)は以下の通りです。
内部生・外部生に共通する勉強方法を解説しますね。
- 受ける大学院の院試過去問を1年分でも多く入手する【恥を捨てよ】
- 内部生が授業で使用した教科書を手に入れて勉強する【外部生限定】
- 教科書を片手に院試過去問を何度も解きまくる【暗記は無駄】
- 過去問で出た問題の関連領域を勉強する【現象を正しく捉える】
- 院試に関係する講義の試験問題も解きまくる【ここまでは皆やる】
- 院試に関係する講義で使った教科書の演習問題を全部解く【ここで差が付く】
- 院試過去問で一度も出ていない領域を勉強する【これで周りを一気に引き離す】
1つずつ説明していきます。
受ける大学院の院試過去問を1年分でも多く入手する【恥を捨てよ】
最重要な結論を最初にお伝えしますが、大学院入試は「過去問」に始まり「過去問」で終わります。
過去問を持たずに教科書だけをただ淡々と勉強しても、残念ながらあまり効果が見込めないです。
なぜなら院試問題を作成する諸先生方の“クセ”を見抜くことができないから。
内部生が院試に有利とされる理由はまさにここで、普段から授業で諸先生方が強調する部分を聞いているので試験の“クセ”がわかる。
それゆえ、内部生・外部生に関わらず過去問は1年分でも多く入手すべし。
内部生は過去問の入手にそこまで苦労しないかもしれませんが、人によっては過去10年分くらい持っている人がいます笑
院試休み期間の最初、僕は専攻内の同期ほぼ全てに「過去問って何年分持ってる?」と聞いて過去問を増やすことに徹していましたね。
さすがに「タダでよこせ!」は人としてどうかと思うので、過去問をくれた人には昼飯夕飯をご馳走したりしてました。
外部生であれば受ける大学の教務課に相談する、専攻内の教授に直接相談して過去問をもらえないか直談判するのがおすすめ。
もちろん「聞いたら迷惑にならないかな…」とか「忙しいから対応してもらえないよな…」とか思う気持ちは確かにわかります。
しかし院試はあなたの人生に影響を与える重要なイベントの1つ。
ここでためらってはいけません。
謙虚でありながらも、恥は捨てましょう。
内部生・外部生に関係なく、まずは大学院入試の過去問を1通り集めるべし。
これが大学院入試を合格に導く単純かつ最善の1歩です。
内部生が授業で使用した教科書を手に入れて勉強する【外部生限定】
これは僕が在籍していた研究室に入ってきた外部生からの話ですが、内部生が授業で使用していた教科書は何が何でも手に入れるべし。
同じ専門領域を勉強するにしても、受ける大学院の試験範囲で指定された教科書で勉強しないと効率は大きく下がりますので。
どの大学院も基本的には「この教科書のここから出すよ」という指定が受験要綱に書かれているはず。
受験要綱が公開され次第、すぐに大学図書館で予約・貸与するのがおすすめですね。
ただ「大学図書館から教科書を借りる」というのは皆考えることらしく、図書館内の教科書が全部借りられるケースもあるとか。
それゆえ、もしどうしても手に入らない場合はネットで中古本を安く買うという手もあり。
古本を広く扱っているもったいない本舗というサイトは楽天・Amazonを通じて専門書を購入することが可能。
エッセンシャル生物学が数百円とかで売ってます笑
図書館で借りられない場合はこういったサービスを活用するのが吉!
院試に合格するためなら数百円~数千円の出費は安いものだと思うので、ためらわず購入するのがおすすめです。
教科書を片手に院試過去問を何度も解きまくる【暗記は無駄】
過去問と教科書を手に入れたら、いよいよ過去問を解いていきましょう。
僕がやっていた方法は、まずは手に入れた過去問すべてを見て、どの領域の問題が重点的に出されているかを把握します。
教科書に付箋とか貼っていくのが良いですね。
その上で、過去問を解くために必要な情報を教科書から探していきます。
そして教科書の情報を元に「模範解答」的なものを“自分で”作成しましょう。
最初は「多分これで合っているはずだけど、なぜ正解か腑に落ちていない」くらいまででOK。
内部生の場合、同期に「これって合ってる?」と簡単に質問することができるので積極的に聞きましょう。
むしろその模範解答を見せると「その答え知りたかったんだよ!」という同期がいたりして感謝される場合も。
そうなると向こうからも「この問題、重要だと思わない?」みたいな情報リターンが返ってきます。
内部生にとって、院試はチーム戦ですね。
一方で、外部生は周りに質問することが難しいため、受ける大学院の教授に相談しに行くことをおすすめします。
前項でも述べましたが、「相手に申し訳ないな…」という気持ちを持つのは良いですが行動も縛られると損します。
教授たちは「勉学に励む人」に対して寛容であることが多いので、聞きたいことがあればためらわずに聞きましょう!
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過去問で出た問題の関連領域を勉強する【現象を正しく捉える】
過去問の情報を元に教科書で出そうな領域に目星を付けたら、その領域の関連知識も補填していきます。
例えば、バイオ系の例で恐縮ですが過去問で以下のような問題が出てたとします。
遺伝子の転写メカニズムに関して、以下の語句を使用して400字以内で説明せよ。
転写、DNA、RNA、転写バブル、転写因子、RNAポリメラーゼ
この過去問を見た人が「転写」に関してしっかり勉強してくるのは“当たり前”。
過去問で出されたような問題は、院試を受けるほぼ全員が余裕で解けると考えた方が良いです。
それゆえライバルと差をつけるためには、転写に関連する周辺知識も同様に身に付けることが肝要です。
上記の例で考えると、転写に加えて「翻訳」および「複製」もしっかり説明できるようにしておくべき。
もう一つ例を挙げると、以下のような問題が出された時は「TCAサイクル」や「リンゴ酸-アスパラギン酸シャトル」などの関連領域も熟知しましょう。
生物がエネルギーを生成するために使う「解糖系」に関して、以下の語句を使用して400字以内で説明せよ。
グルコース-6-リン酸、ピルビン酸、乳酸、ATP
関連領域の知識を深めることによって、点と点でバラついている脳内知識が線で結ばれる瞬間が必ず来ます。
その瞬間が来れば「暗記」という状態から一歩進んで「理解」の領域に入るので、その瞬間が来るまでコツコツ勉強するのが大事。
院試に関係する講義の試験問題も解きまくる【ここまでは皆やる】
過去問も解き、その周辺領域の知識も深めたら、内部生は「授業で使った試験問題」を再度解いていきます。
授業の過去問も5~10年分くらい持っている人が必ず同期にいるので、もらいましょう笑
授業の過去問も、院試をつくる教授の“クセ”を見抜く上で非常に重要。
僕は院試の過去問を10年分くらい解いた後、授業で出された試験問題も10年分くらい解いていました。
解いてみればわかりますが、院試の出題領域とけっこう被っていることがわかります。
院試の過去問&授業の過去問を解いてくるのは、内部生ならほぼ全員やっているんじゃないかと。
個人的には、ここまでやるのが院試勉強の最低ラインです。
外部生は教授たちに「院試の過去問だけでなく関連授業の過去問も欲しいです」と聞くともらえる場合があるので是非聞くべし。
もちろん確率は100%ではありませんし、中には怪訝な顔をされる教授もいるでしょう。
ですが授業の過去問を手に入れるのは、外部生同士で比較すると、明らかに有利になる強力な一手です。
“一時の恥で”ここまで強力な武器を手に入れられるなら、むしろ得しすぎてお釣りがくるレベルと考えます。
院試に関係する講義で使った教科書の演習問題を全部解く【ここで差が付く】
院試過去問、過去問で出た分野の関連領域勉強、授業の過去問。
すべて解き終わったら、次は教科書の章末にある演習問題を解いていきます。
僕は院試に関係する講義で使った教科書の演習問題を一通り解いたのですが、驚くべきことに、演習問題の内容がそのまま院試で出ました。
試験中に「これはボーナス問題すぎる!」と心の中でガッツポーズしたのを覚えています。
が、フタを開けてみると、同期でその問題を解けた人はほとんどいなかったようです。
皆、過去問に関連する領域を勉強するのに満足して、演習問題までやろうとしていなかったんですね。
その時に「章末の演習問題を解くか否かで周りと差が付くんだな」と確信しました。
院試で周りと差をつけたいという人は、時間が許す限り演習問題を解きまくるべし。
院試過去問で一度も出ていない領域を勉強する【これで周りを一気に引き離す】
演習問題も全部解き終わったんだけど…という人は、「これまでの試験で出されていない領域」をあえて勉強することをおすすめします。
院試過去問、院試過去問の周辺領域勉強、授業過去問、教科書演習問題すべて。
ここまで勉強しているあなたなら、逆に試験で出されていない領域を見抜くことも容易なはずです。
「あれ…授業であんなにやったのに院試や授業の試験問題で全然出題されてないやつがある」
内部生限定ですが、こういった領域を発見できると周りとさらに差をつけることができます。
ここまで徹底的に勉強することができれば、院試合格は何も心配もいらないかと。
むしろ成績上位合格も十分可能だと思います!
院試は一か月くらいの短期決戦ではありますが、食べる・寝る・呼吸する以外の時間を全て院試に費やして良い結果を残しましょう!
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院試は勉強時間のゴリ押しでけっこうなんとかなる
というわけで当記事は以上です。
僕は一か月間くらい院試休みをもらい、そこから平日土日12時間以上は毎日勉強していました。
仮にピッタリ30日間勉強していたとすると、12時間×30日=360時間は最低でも院試勉強していた計算になります。
つまり、N=1のデータで再現度も低く大変恐縮ですが、1か月で360時間以上院試勉強すると首席合格できるようです。
(僕は凡人なので、僕以外の人ならもっと少ない時間で首席合格できると思いますが…)
多分、普通の人なら1日8時間×30日=240時間くらいで首席合格できるのかもしれません。
いずれにせよ、院試は「勉強時間のゴリ押し」でなんとかなる戦いです。
「院試勉強 コツ」とか「院試勉強 めんどい」とかで検索している時間があるなら、一秒でも長く過去問や教科書と向かい合ったほうが良いですね。
繰り返しになりますが、院試で成績上位を獲れれば給付型奨学金の申請で書ける業績が1つ増えます。
少なくとも「首席合格」という業績を書いておいたおかげで、僕は給付型奨学金に採用してもらったと思っています。
ぜひあなたも院試勉強に全力でトライして、成績上位の合格を目指してくださいね!
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ではではっ