■研究職の内定が欲しいけど、実際に面接でどんな質問が来るのかわからない。
■質問に対してどんな回答をしたら良いのかもよくわからない。
■事前に質問対策したいので色々と教えてほしい。
こんなご要望にお応えする記事を用意しました。
ここで解説する『技術面接で聞かれた9つの質問』を把握してもらえれば、『技術面接でお祈りされる確率』を下げることができます。
なぜなら当記事では、研究職・R&D職の面接まで行けば無敗だった自分が、実際に聞かれた質問と回答のコツをまとめるからです。
『技術面接で問われる質問にはある程度の類似性がある』ので、当記事の質問には是非答えられるようにしてくださいね。
当記事は数分で読めますので、ぜひ何度も読み返して質問対策を練ってみてください。
目次
研究職の技術面接で実際に聞かれた質問9つと回答のコツまとめ
この研究はどこからどこまでが君の考えたオリジナルなのか?
- 教授が考えたテーマだったとしても、それは正直に言って良い。
- 大事なのは「あなたの研究テーマ」にあなたがどれくらい貢献したか。
- 「自分が起点となった貢献部分(実験結果など)」を冷静に見栄張らずに答えるべし。
僕がOB訪問で就活生に同じ質問をすると「全部が私のオリジナルです!」と言う人がいます。
本人としては「全部自分でやっているから凄いだろ!アピール」のつもりかもしれません。
が、博士卒ならまだしも修士卒がゼロからテーマを立ち上げ→成果創出までを「1人」でやるのは至難の業です。
この質問で大事なのは「見栄」ではなく『正直さ』と『貢献度の可視化』です。
僕は自分の研究テーマが教授によって考えられたもので、かつ「新規評価系の構築」という達成目標まで教授が決めたと正直に伝えました。
が、その代わり僕自身のオリジナルは以下の箇所にあると回答しました。
- 新規評価系構築に必要な条件検討(≒プロトコル作成、論文調査)
- 評価系構築後に実施する研究題材の設定(≒仮説構築&実行)
「口頭で研究の貢献度を伝えるのは難しい…」
と悩むのであれば『技術面接で見せた実験結果』のうち、どの結果が自分で考案して取得したデータなのかを説明すると良いですよ。
「スライド中のFig.1,3は教授や先輩からの提案ですが、Fig.2, 4, 5は私が起点となった実験結果です」
みたいな感じですね。
自分の研究テーマに対する「自分の貢献度」を「正直に」伝えることを意識しましょう!
その研究成果はどんなビジネスに繋がるの?
- ただ「新薬に繋がります」とか「新製品に繋がります」では根拠が乏しい。
- 「なぜビジネスに繋がるのか?」を情報とセットで説明しよう!
技術面接でよく聞かれるし、かつ学生からしたら答えにくい質問ですよね。
「ビジネスのことなんて考えたことないわ!」と思う方も多いはず。
しかしこの問いこそが企業研究者として常に意識すべきこと。
ビジネスに繋がらない研究は、どんなに凄い発見でも企業では意味を為しません。
あなたの研究成果がビジネスに繋がり得る根拠とその具体例を説明できるよう、事前に情報収集するのが重要。
たとえば「新薬に繋がる」と言うつもりなら、なぜ新薬に繋がると言えるのか情報が必要です。
「今まで世の中に上市されていないメカニズムに基づくから」と言うつもりなら、本当に上市されてないのか調査しておきましょう。
国内の有名製薬企業の開発パイプラインを見て、あなたが研究しているメカニズムを標的にした医薬開発がなされていないか、などですね。
もしくは下記のような製薬情報サイト・ジャーナル誌を日々ウォッチしておくのも大事。
それか「コスト削減に繋がる」と言うつもりなら、どれくらいコスト削減に繋がるのかを計算しておきましょう。
仮にケミストが新規合成経路を発見して合成工程が20→5に削減できた場合。
20工程に必要な試薬代・時間・最終合成量などを計算し、5工程と比較しておくのが吉。
なお僕の例で恐縮ですが、僕は「細胞機能を評価できるアッセイ系をつくる」という研究テーマをやっていました。
ですので事前にアッセイ系の国内外受託企業を調べて「こんな受託ビジネスができます!」と面接で言ってました笑
研究を活かしてベンチャー企業を自ら立ち上げたいと思ったことは?
- チャレンジ精神をアピールするか、堅実性をアピールするかの2択。
- 自ら立ち上げたい!ということはマイナス印象(≒企業への反逆)にならない。
- どちらを答えても「なぜ?」と聞かれる覚悟と準備を。
けっこう色々な企業の技術面接で聞かれた質問ですね。
僕は「今は立ち上げる気がありません」と答えていました。
そうすると100%の確率で「それはなぜ?」と聞かれたので、以下のように回答してました。
「ビジネスとは何か?」をまだ学んでいない人間が立ち上げてもうまくいくとは思えない。
企業でビジネス知識を磨くと共に、研究者としての実力を伸ばす方が先です。
たった3年しか研究していない人間が研究系ベンチャーを立ち上げられるほど、世の中は甘くないと考えます。
でも僕の知り合いは「ベンチャーを今すぐにでも創りたい。今しか失敗はできないからまずやってみたい」と答えて通ったようです。
どちらかの回答を選ぶのが正解とかはなくて、その人の価値観やロジックを相手側は求めているのでしょう。
提出したES内容から読み取れる「あなたの人物像」と、面接で話す「あなた」が言動一致しているかも見てますね、この質問は。
研究室内で君はどう思われている?良い意味と悪い意味で。
- あなたの人間性を知りたくて聞いている質問。
- 自分が思っている現状の強みと弱みを答えてあげよう。
- 言っちゃダメという内容はない。しかし理由が説明できない回答はダメ。
これもよく聞かれた質問ですね。
これはもう感じたことを回答するしかないですが、以下に僕の回答例を示しておきます。
良い意味で:研究室内で誰よりも論文を読むオタク
悪い意味で:アル中
面接は常に張りつめた雰囲気でやると疲れるし、顔がこわばるので、時折「ウケ狙い」で回答するのもおすすめです。
最近興味を持っていることは何?
- ウケを狙いにいくのか、真面目に回答するのか事前に決めておくべし。
- ウケ狙いなら「彼女のつくり方」とか「ビールをいかに早く飲むか」とか何でも良い。
- 真面目に回答するなら「研究の話」一択。
技術面接でもこういった他愛ないことを聞かれることが多いんですよね。
僕の知り合いは全力でウケ狙いするって決めてたようですが、僕は真面目路線でした笑
回答としては『自分の研究と間接的に繋がるトピック&それが気になった理由』です。
例えば「がん研究」をしている人なら腸内細菌を調べておくとか。
そうすると「なぜ腸内細菌なの?」って100%聞かれるので、
- 腸内細菌叢のバランス変化が、がん発生にどんな影響を与えるのかを評価してみたいから
- 腸内細菌を調整するサプリメントを開発して、胃腸がん発生率を減らせないかと考えているから
みたいにビジネスに繋がりそうな内容をアウトプットしてあげると良いですよ。
研究は異分野の知識や技術をいかに取り入れるかが肝なので、それをアピールする手段としてこの回答はおすすめです。
なぜ博士課程に進学しようと思わなかったの?
- 事前準備必須。面接の場でアドリブは論破される。
- 修士で研究職狙うなら絶対に避けられない質問。
- 自分の回答に根拠をしっかりつけること。
これもほぼ100%聞かれていた質問ですね。
僕がした回答例は以下の通り。
家庭の経済状況が1つの大きな理由です。
親は「自分の道を行け」と言ってくれていますが、私自身が親にこれ以上経済的負担をかけたくないと感じています。
また、研究以外の仕事(開発・生産など)にも興味があるので、早く社会に出たいと思い、修士卒で研究職の道を選んでいます。
僕は経済状況の話を推しましたが、同期はもっと研究の話にフォーカスを当てていたようです。
「今の研究だと世の中に還元されるのがいつになるのかわからない。自分は謎の解明よりも革新的な製品を研究から生み出したい。」的な感じでしたね。
なお「博士進学を諦めて修士卒で就職を決めた理由」をさらに知りたい方は以下の記事もおすすめ。
面接の質問対策にも使える内容だと思うので、あなたに合う理由が書かれていたら真似してOKです。
数ある業界の中で、なぜ○○業界なのか?
- 「▲▲業界はダメ」という言い方は良くない。あくまで「○○の方が良い」と答える。
- 事前に企業研究をしっかりしていれば回答には困らない。
- 理由なき回答はフルボッコにされるので注意。
仮に製薬業界を志望するなら、食品・化粧品・化学・医療機器業界など調べて、「それらの業界には何が足りていないか?」を明確にしましょう。
この時に注意したいのは「食品業界はダメなので製薬業界」みたいなマイナス的、消去法的な回答を控えること。
僕はいつも「食品業界は・・・という点で優れていますが、私が大事にしている◆◆という基準・価値観をより満たすのは製薬企業です。なぜなら~」という感じで回答していました。
この質問は企業研究をしっかりしていれば問題なくできると思うので、面接前に企業研究をしっかりやっておきましょう!
なお企業研究のコツは「【理系】企業研究のやり方・コツを7ステップで徹底解説!」でも詳しくまとめています。
周りと差をつけたい理系就活生はぜひ上記記事もご一読くださいね!
日々の研究で意識していることは?
- あなたの研究哲学を答えてあげればOK。
- 意識していることを続けた結果どうなったのかが言えるとさらにGOOD。
この質問は難しく考える必要なくて、あなたが普段行っている研究に対する考え方を正直に伝えればOK。
周りに遠慮なく相談することです。
1人で研究の進め方について悩んでいても事態は好転しないと思いますし、聞いた方が早く研究が進むことが多々あります。
僕は聞くことによって研究を効率よく進めることができたと自負していますし、周りのおかげで今があると思っています。
だから現在はその経験を活かして、後輩からの相談も積極的に聞くようにしています。
最後に何か逆質問はありますか?
- 「特にありません」はNG。
- 2~3個聞ける準備をしておくだけでOK。
これは面接が終了する際に100%聞かれる質問ですので、前もって何を聞くかを決めてから面接に臨むようにしましょう!
実際に僕が逆質問で聞いたことに関しては、下記記事にまとめておりますのでぜひご一読を。
関連記事 研究職の面接で人事に好印象を与える逆質問【すぐ使える質問例付き】
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研究職の技術面接で聞かれる質問は類似性がある
上記で紹介した『技術面接で聞かれた9つの質問』を理解してもらえれば、『技術面接でお祈りされる確率』を下げることができます。
最後にもう一度内容をまとめておきますね!
技術面接で聞かれた9つの質問
面接で聞かれる質問は、突きつめれば内容は非常に似通ってきます。
結局は『5W1H』が最も良く聞かれる質問形式だったりするので。
当記事の質問を、もしあなたが実際にされたらどう答えるか?
それを事前に想定しておくことは面接で非常に有利になると考えます。
まだまだ面接で聞かれた質問はメモしてあるので、技術面接編とか一般質問編とかニーズがあれば別記事にてまとめます!
一度読んだだけでは覚えきれないこともあると思いますので、ぜひ何度も読み返してあなたの就活に活かしてくださいね!
それでは当記事は以上です。
ではではっ
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