仮想通貨

Shivom (OMX) | DNA情報を治療に活かす暗号資産

DNA情報を保護し、それを利用することで祖先の情報を追ったり、健康推進に活用できるサービスを提供するインド発の仮想通貨(暗号通貨)Shivom(OMX)に関して、特徴・将来性・開発状況・上場先などをまとめました。

Shivom(OMX)はどんな仮想通貨(暗号通貨)なのか、プロダクト(製品)や口コミ・評判、取引所に関しても記事にしておりますので是非ご一読ください。

Shivom (OMX)とは?

Shivom(OMX)は世界で最大の遺伝子(ゲノム)データバンクとなり、以下のようなことを実現させるために設立されたインド発の企業です。

ヘルスケアサービスのプラットフォームの開発にも注力しています。

  • 質の高い「遺伝子ビッグデータ」分析
  • 医薬品の研究開発プロセス強化
  • 患者の遺伝子データを活用した人工知能ベースの診断提供
  • 遺伝子情報による患者エンゲージメントの向上

患者エンゲージメント

患者自身が自ら学習・参加することで最適な治療や医療を選択していくこと。

引用元:患者データ活用サービスの現状と可能性(日経デジタルヘルス)

このプロジェクトの凄いところは、インドのアンドラ・プラデシュ州とのパートナーシップを構築し、6,000万人を遺伝子情報を解析すると発表していること。

これらの情報を活用して7,000個にも及ぶ疾患に対するゲノムデータベースを構築するのが目標のようですね。

コロぽち
コロぽち
非常に野心的なプロジェクトだな…
バイオさん
バイオさん
最近は遺伝子関連の暗号資産プロジェクトが増えてきてて良い流れだね!

Shivom (OMX)の基本情報

shivom(OMX)のアイコン
通貨名OMX
公開日2017年10月(Twitter開設月)
再発行枚数3,000,000,000 OMX
通貨システムERC20
ホワイトペーパーProject_Shivom_whitepaper
Twitterhttps://twitter.com/ProjectShivom
Mediumhttps://medium.com/@projectshivom
Telegramhttps://t.me/projshivom
公式サイトhttps://shivom.io/

 

Shivom (OMX)の特徴

遺伝子(DNA)解析サービス

Shivom(OMX)が提供する遺伝子解析サービス

Shivomは唾液から遺伝子を解析できるキットを同社独自に提供します。

なお、提供予定は2019年Q1からとのこと。

コロぽち
コロぽち
どんな解析技術を活用しているのかホームページには情報がなかったけど?
バイオさん
バイオさん
運営元に聞いてみようか。彼らが参考にしている文献をもらえるだけでもありがたいよね。

遺伝子(DNA)検索サービス

遺伝子(DNA)を検索している画面

Shivomは我々一般人の遺伝子をただ解析して「はい、終わり!」というわけではありません。

さすがにそれだけだったら、あまりに無責任で使いたくありませんよね笑

彼らは「あなたがどういった疾患にかかりやすいのか?」、「この薬はあなたに効くのか?」といった情報を検索できるプラットフォームを提供します。

さらにShivomは分散型AIサービスによる疾患予測、効能予測を実現するため、別の暗号資産プロジェクトSingularityNETとも提携を発表しています。(後述)

他のプロジェクトと提携して自分たちの専門外を補おうとしているのは良いですね。

インド政府によって支援されている

インド政府から支援されているShivom(OMX)

Shivom(OMX)はインドのアンドラ・プラデシュ州政府からの正式な支援を受けています。

この他にもエストニア元首相Taavi Rõivas氏、欧州議会議員Antanas Guoga氏など有力な関係者から協力してもらっているとのこと。

コロぽち
コロぽち
日本政府が、ある暗号資産プロジェクトを支援しているみたいなものだよな、これ…。
バイオさん
バイオさん
そうだね、インドの州政府がいかにこのプロジェクトを期待しているのか良くわかる。

Shivom (OMX)の提携先情報・プレスリリース

乳がん発症リスクを予測するGenetic Technologies Limitedとの提携

乳がんに関するシンボルマーク

散発性(非遺伝性)乳がんに対するリスクアセスメント試験サービスを提供するGenetic Technologies Limitedとの提携を2018年3月に発表しています。

同社が提供するサービス「BREVAGen PLUS®」で得られる患者の遺伝子データをブロックチェーン上で保護することを目指すようですね。

同社の情報によると女性の11人に1人は乳がんを発症すると言われており、乳がんの市場は年間6億ドルにも及ぶそうです。

乳がんに関連する遺伝子検査と言えば、女優のアンジェリーナ・ジョリーが予防的に乳房を切除したのは有名な話ですよね。

彼女ほどの有名人であれば、乳がん発症リスクが周りにバレてしまっても問題ありません。

しかし一般人が乳がんの潜在リスクを周りに知られてしまったら、予期せぬ変な噂が立ってしまう可能性があるのではと考えます。

コロぽち
コロぽち
保険にも入りにくくなりそう…

その漏えいリスクを解決するのがShivom(OMX)のブロックチェーン技術、というわけですね。

オーストラリア最大の資産運用会社CollinStar Capitalからの出資

CollinStar Capitalから出資を受けたShivom(OMX)

2018年4月、オーストラリア最大の資産運用会社であり、ブロックチェーン技術への投資も手掛けるCollinStar CapitalがShivom(OMX)に出資を決めたとのこと。

CollinStar Capitalはこれまでに以下のようなプロジェクトへの出資も発表しており、その目利きは中々のものと言えるでしょう。

  • QTUM
  • AELF
  • PUNDI-X
  • BITKAN
  • Deepbrain
  • Powerledger
  • OMG

SingularityNETとの提携

SingularityNETとの提携

SingularityNETは誰でもAI(人工知能)サービスとアルゴリズムを開発、共有、収益化するための 市場機会を提供する暗号資産プロジェクトです。

Shivomは自分たちの膨大なDNAデータベースをさらに深化させるため人工知能の分散型ネットワークと統合することで、より個人化された医療分析を実現可能にします。

コロぽち
コロぽち
で、これで何ができるようになるんだよ?
バイオさん
バイオさん
ある特定の疾患にかかる確率を予測したりできるようになるよ!

ヘルスケアヒューマンプラットフォームのMeFyと提携

ヘルスケアヒューマンプラットフォームのMeFy

MeFyは、途上国で患者データを収集するために、ブロックチェーンセキュリティを備えたヘルスケアプラットフォームを開発している暗号資産プロジェクトです。

インドを最初のターゲット市場にしています。

バイオさん
バイオさん
Shivomが遺伝子解析&データ収集、MeFyが発展途上国での医療サービスへのアクセスを仲介するといった関係だね。

このMeFyと提携することで、Shivomが持つDNAデータベースと医療サービスが実際に結びつくようになるでしょう。

eMQTとのパートナーシップの発表

血管の中を流れる赤血球

非営利団体eMQTと提携し、サハラ以南のアフリカの鎌状赤血球疾患患者1,000人のゲノムを配列決定するプロジェクトを発表しました。

鎌状赤血球疾患

遺伝性の貧血病で、赤血球の形状が鎌状になり酸素運搬機能が低下して起こる貧血症。

引用元:Wikipedia

バイオさん
バイオさん
鎌状赤血球疾患はマラリアの感染率を下げるんだけど、重症な場合、若くして亡くなってしまうんだ。 
コロぽち
コロぽち
重症ってことは軽症もあるってこと?つまりその違いを遺伝子から読み解こうってことか!

インド人に特有な2型糖尿病に関与する遺伝子マーカーの探索

疾患マーカーを探索するための遺伝子データ解析

2018年9月25日、Shivom(OMX)は診断パートナーのGenetic Technologies Limitedと協力して、インド人に固有の2型糖尿病遺伝子マーカーを見つけることを目指すと発表しました。

インドでの2型糖尿病の発生率はこの35年間でなんと4倍にもなり、現在は7,200万人のインド人が2型糖尿病にかかっているとのこと。

このプロセスでは、患者の唾液サンプルを収集し、そこからDNAを抽出し、分析し、そしてShivomのブロックチェーンベースのゲノミクスデータハブで保護します。

バイオさん
バイオさん
唾液で測定できるのは非常に簡便で良いね!
コロぽち
コロぽち
血液を採取する必要もないから痛くないし、こりゃ便利だな。

lifebitとの提携

shivomとlifebitの提携

2018年12月、Shivomは人間のようにDNAデータについて推論できるクラウドベースの認知システムを構築するlifebitとの提携を発表しました。

この提携によって、専門家の知識や社内のデータ科学者を必要とせずに、即時のゲノムワイド関連研究(GWAS)分析が可能になるとのこと。

ゲノムワイド関連研究(GWAS)分析

ヒトゲノム全体をほぼカバーする1000万カ所以上の一塩基多型(SNP)のうち、50万~100万か所の遺伝子型を決定し、主にSNPの頻度と、病気や量的形質との関連を統計的に調べる方法のこと

引用元:MYCODE

Shivom (OMX)の購入方法、国内取引所・海外取引所

Shivom(OMX)トークンを購入する場面

残念ながら、まだShivom(OMX)トークンを日本円で直接購入することはできません。(2018年12月現在)

国内取引所でビットコイン(BTC)イーサリアム(ETH)を購入し、以下の海外取引所で交換することができます。

バイオさん
バイオさん
なお国内取引所なら僕がいつも使用している「Zaif」をお勧めします。
  • JASDAQ上場会社が運営する取引所
  • 便利なチャート機能と高セキュリティ
  • 取引手数料が0.1%
  • フィスコに事業を新しく承継

Zaif公式サイト

Shivom (OMX)の評判・口コミ

SNSにはShivom(OMX)に関する情報が見受けられます。

いくつかの口コミ・感想・評判を掲載いたしますので、参考になれば幸いです。

 

Shivom (OMX)の将来性・期待度

プロダクトの将来性★★★★★(5/5)
注目度・認知度の高さ★★★☆☆ (3/5)
値上がり期待度★★★☆☆ (3/5)
開発陣のマトモさ★★★★☆ (4/5)
競合相手の少なさ★★★☆☆(3/5)
総合評価 ★★★★★(5/5)

人々のゲノムを用いたビジネスは今後間違いなく我々の生活に根付くため、プロダクトの将来性は抜群です。

  • ゲノムビジネスって本当に流行るの?
  • どんなビジネスモデルが考えられるの?
  • 究極の個人情報がそんなに簡単に扱えるようになっていいの?

などなど、色々な疑問が生じるかもしれませんが、企業で実際に研究をしている立場&バイオ系研究をしている僕は流行ると確信しています。

しかも実際にインド州政府から支援を受けていたり、2型糖尿病の解決法を見出そうとしていたりなど、今後彼らのデータベースはより貴重になると考えています。

ただし、DNA解析技術とブロックチェーン技術を組み合わせた仮想通貨はShivom(OMX)だけでなく、以下のような競合も存在します。

ちなみにNebula Genomicsに関しては当ブログにて解説記事を書いておりますので、良かったら合わせてご一読くださいね。

Nebula Genomics | DNA情報と暗号資産が交換できる時代へ

Nebula Genomics | DNA情報と暗号資産が交換できる時代へ自分の遺伝子情報を仮想通貨(暗号資産)と交換できるNebula Genomicsに関して特徴・将来性・開発状況などをまとめました。 ...

本当はこういったライバルともDNAデータの共有ができれば良いのですが、測定方法も解析方法も違うだろうし、測定のクオリティも企業差があるはず。

統一された測定方法を採用するのは企業の特性上、非常に厳しそうですね。

バイオさん
バイオさん
我々一般人からしてみたら統一プラットフォームの方が便利だよね~
コロぽち
コロぽち
まあそのプラットフォームを最初に構築した企業が巨万の富を得られるし、どの企業も独自技術開発に必死だろ。

上記の中で今のところ有望なのは、開発がしっかり進んでいる&投資を受けている&プロダクトを出しているという意味で「Nebula Genomics」と「LunaDNA」ですかね。

特にLunaDNAはDNA解析企業としては世界でもトップクラスであるIlluminaから支援を受けているので強敵です。

どのサービスが我々の生活に根付くかどうか、非常に楽しみですね。

今後もShivom(OMX)の開発が進展するのを楽しみにしましょう!

 

というわけで今回は以上となります。

本記事が参考になったら、ぜひ「バイオ系科学者が「これは伸びる!」と期待して調査した仮想通貨銘柄まとめ」もご覧ください。

バイオ系科学者で仮想通貨にドップリ浸かっている人は日本国内でも非常に少ないので、普段あなたが目にしない掘り出し物が見つかるかもしれませんよ。

下記のリンクより是非ともどうぞ!

バイオ系科学者が「これは伸びる!」と期待して調査した仮想通貨銘柄まとめこの記事では今までに調査してきた仮想通貨銘柄をまとめています。 僕はバイオ系科学者なので、バイオ系仮想通貨をメインに調べています。...
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くりぷとバイオ
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研究を一生続けていくため、まずお金の不安を解消すべく副業を始めた20代科学者。 旧帝大を修士で卒業後、大手企業で基礎研究職に従事。 研究室時代はストレスで心身を病みながらも日夜実験に取り組み、運良く筆頭著者論文を複数投稿することに成功した苦労人&棚ぼたマン(自称)。 暗号資産の面白さ・可能性に惚れこみCoinMarketCapの銘柄を全部調べた経験あり。