Twitter:@cryptobiotech
■全然思うように結果が出なくて教授に怒られるのがイヤ。どうしたらいい?
■同期はよくわからないけど要領よく成果を出していく。コツがあるのかな?
■自分は研究の才能がないのかな?成果ってどうやったら出るの?
こんな悩みを解決できる記事を用意しました。
ここで解説する『研究成果が出ない学生の特徴』を把握してもらえれば、あなたの研究は良い方向に進み始めるでしょう。
なぜなら当記事では、あなたと全く同じような悩みを抱えていた僕が、当時先輩から指摘された『成果が出ない学生あるある』を語るからです。
余談ですが僕は学生時代、基本的に土日なしで研究室に行き、日付が変わるまで研究に取り組むのも珍しくありませんでした。
でも結果がまったく出ず、『自分よりも研究時間が短い同期』にどんどん先を越された時期がありました。
そのせいで、一時的に『研究が怖い』『研究室に行くのが嫌だ』となったことがあります。
例えば以下に記載したことは、実際に自分が経験した『リアル』ですね。
- 指導教官に「お前は実験量が足りていない!」と皆の前で怒られる
- 他研究室の先輩から「お前才能ないから研究やめたら?」とラボ合同飲み会で言われる
- ラボ先輩にも「君は研究以外が向いていると思うよ」と遠回しに研究の才能がないと言われる
今回はそんな似た者同士の僕から、是非あなたに知っておいてほしいことをアドバイスします。
この記事を読めば『結果が出ない』とか『研究室を辞めたい』とか、先が見えない悩みを軽減できますので、じっくり読んでみてくださいね。
数分で読めますし、ぜひ最後までご覧ください!
目次
研究が進まない・うまくいかない学生にありがちな特徴5選【成果が出ない理由を自覚しよう】
僕が当時、成果が出ずに悩んでいた時、先輩から指摘されたことは以下の5つです。
順々に説明してきますね。
周りに相談しないで溜めこむ
周りに相談するのをためらって、一人で溜めこんでモヤモヤしている人。
こういう人は成果を出すのが遅くなる傾向にあります。(当時の僕です)
なぜなら『1人で悩んで解決できること』なんて、たかが知れてるからですね。
例えば僕は、B4の頃に『1人で何もかも解決しようとして盛大に時間をロスした経験』があります。
僕が研究室で与えられた最初のテーマは『研究室で初めて取り組む内容』でした。
『研究室で誰もやったことがない』と聞いていたからこそ、『じゃあ自分しかこの分野は知らないはずだ』と思い込み、何でも1人でやろうとしてしまったんです。
あまりにも成果が出ず、悩みに悩んで、『自分に期待するのを一旦諦めて』先輩に頼ったところ、なんと半年間悩んでいたことをたった2週間くらいで解決されてしまいました。
『この研究は自分しか知らない』という思い込みは完全なる勘違いで、普通に先輩たちの方が知識も解決策も豊富に持っていたというオチ。
この経験から僕は、『1人で何でもやれる』とか『周りに頼らずにやらないと』とか思い込む=凡人発想だなと強く悟りました。
研究室には指導教官&先輩という『最強の相談相手』がゴロゴロ転がっているので、積極的に「頼る」という発想が大事。
研究がうまくいかない時に溜めこむ人は、『成果が出ないスパイラル』に陥りやすいので早め早めの改善を。
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実験技術は誰かに教えてもらう方が圧倒的に早いと気づいていない
前項と内容がやや被っていますが、『実験技術を毎回ゼロから習得しようとする人』は成果を出すスピードが遅くなります。
実験技術は『先人』に教えてもらうのが一番いい。
今はキットが多くあるので『プロトコル』を見ながら進めればいいのですが、全くの無知から始めようとすると「本当にこれで良いのか?」と不安になったりしませんか?
そんな不安を取り除く手っ取り早い方法は、例えば先輩がPCRをやるタイミングを見計らって「やり方を見せてください」とフランクに聞くことです。
そしてあわよくば、先輩が作ったPCRプロトコルも一緒にもらってしまうのがベター。
僕は当時「頼る」のが苦手だったので、実験技術もゼロから磨かないといけないと思っていたのですが、これは本っ当に時間の無駄でした。
『実験技術は、ゼロから磨けば修得まで最低1か月はかかると思え。でも教えてもらえば2~3日で最低限モノになる』
というアドバイスを先輩から頂いてからは、積極的に実験技術を教えてもらうようにしました。
その浮いた時間で新しい技術を習得して研究室に還元すれば、指導教官はもちろん先輩も喜ぶこと間違いなし。
実験技術は先輩から一瞬で盗んで、それをすぐ実験結果に還元していきましょう。
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実験がうまくいかなかった時に立ち直るのが遅い
実験がうまくいかなかった時に立ち直るのが遅い人は、残念ながら研究が進まないですね…。
というのも研究は『失敗が前提』で、失敗の度に落ち込むのは非効率だからです。
例えば実験に失敗した時、以下のような2人がいたら、どちらが研究をうまく進められそうでしょうか?
- 「なぜ予想通りの結果が出なかったか?」をすぐに考察できる人
- 「失敗か。自分は才能がないのかな…」と落ち込んでしまう人
どう見ても『前者の方が研究を進められる』と思っていただけると思います。
僕はB4の頃、実験がうまくいかなかった時はシュン…と落ち込んで、『今日はもう帰って明日の朝に考察しよう』と考えるクセがありました。
でも『成功しようが失敗しようが、その日のうちに考察を徹底的にやる』のが良いですね。
なぜならその日の実験手順・内容が細部まで頭に残っていて、実験がうまくいかなかった理由が「仮説そのものにあるのか」「実験手技にあるのか」を辿りやすいから。
あと『実験がうまくいかなかった悔しさ』も、考察を促進する燃料になります。
実験がうまくいかないのは世の常。
実験でうまくいかなくても、すぐに立ち直って『次』を考えられる人は「成果が出ない」と悩まなくなります。
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実験前の事前準備が足りていない(イメトレ大事)
『実験前のイメージトレーニング』が足りていないと、実験はうまくいかないことが多いです…。
皆さんは実験前にイメージトレーニングしていますか?
ルーティン作業なら僕もしませんが、『重要な実験』や『初めての実験』の時は必ずイメージトレーニングをしています。
場合によっては、数時間ずっとイメトレすることも。
実験内容にもよりますが、『実験は事前にどれだけしっかり準備できたか』で完遂確率が大きく変動します。
良い結果が出る確率も当然上がります。
なお余談ですが、私は事前準備(イメトレ)で以下のようなことを実践しています。
- 使用する試薬・バッファーなどの量は十分か
- 使用する予定の機器は当日間違いなく使うことができるか
- 実験条件にミスはないか
- 実験に必要な時間は何回イメトレしてもズレがないか
- 当日の実験時間中に「会議」など入っていないか
こういうことは実験前日までに気づけばなんとかなりますが、もし当日に気づいたら「Nooo!!!」となることがしばしば。
『実験以外のことも忙しくてそんなに準備に割く時間がない!』というあなた、多分オーバーワークです。
実験計画だけでなく自分に負荷がかかりすぎていないか、一度立ち止まってみるのもおすすめですよ。
常にフルスロットルだと身体に負担がかかりすぎるので注意です!
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作業量がそもそも足りていない(頑張ってるつもり病)
本項は『あなたが朝から深夜まで実験したり、論文を読んだりしているなら』無視してください。
ただもし『朝の10~11時くらいに研究室に来て夕方17時くらいに帰る生活』をしているなら、周りよりも成果が出ないのは仕方がないです。
なぜなら研究者の中には、『この人、大丈夫?』と思うほど研究に没頭している人たちがいるからです。
たとえば、決して望んでいたわけではありませんが、僕も院生の頃は『朝から日付が変わるまで』研究室にいるのが日常茶飯事でした。
仮に朝9時から深夜の24時まで研究室にいたとしたら、1日15時間は研究室にいる計算。
一方、先に例を挙げた朝10時から夕方17時までしか研究をしていない人は、7時間しか研究室にいません。
たった1日で2倍の作業量が生じています。
「質が大事か、量が大事か」という議論は飽きるほど繰り返されていますが、個人的には『圧倒的な量が“質“に転化する』だと思っています。
これは我々から見たら『天才』以外の何物でもない、プロ野球のイチロー選手が証明していますね。
彼は小学生のころ、同世代の友達が遊んでいる間、お父さんと毎日バッティングセンターに通っていたそうですよ。
我々が天才と呼んでいるイチロー選手は、本当に『生まれ持った才能』だけで何でもこなせる天才なのでしょうか?
だとしたら授業後のバッティングセンターなど必要なかったのでは?
ただ僕らが想像できないほど『圧倒的な作業量』をこなしてきただけでは?
だとしたら我々もそれをこなすことができれば同じようになれるのでは?
結果が出ない…と嘆いているあなたは、一度周りを冷静に見回してみましょう。
結果が出ないと嘆くのは『研究室内で最も作業量を多くした状態を半年続けてから』でも遅くはありませんよ。
継続力・ガッツのある凡人は、ムラッ気がある天才を凌駕する。
僕が恩師から学んだ言葉の1つです。
何かの分野で大成したければ、単純な話、周りよりも作業量を増やすことが必須です。
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まとめ:研究が進まない・うまくいかない原因を1つずつ解消していこう
上記で紹介した『研究成果が出ない学生の特徴』を知ってもらえれば、毎回の報告時に「進捗がない…」と落ち込む回数は減るでしょう。
最後にもう一度内容をまとめておきますね!
研究成果が出ない学生の特徴とは?
- 周りに相談しないで溜めこむ
- 実験技術は誰かに教えてもらう方が圧倒的に早いと気づいていない
- 実験がうまくいかなかった時に立ち直るのが遅い
- 実験前の事前準備が足りていない(イメトレ大事)
- 作業量がそもそも足りていない(頑張ってるつもり病)
もしかしたらあなたは「いきなり成果が出ない人の特徴を言われても…」と思っているかもしれません。
ただ『自分はもしかして非効率なことをしているかも?』と自覚することは、生産性を大きく向上させるきっかけになります。
僕も最初は「才能ないから研究やめたら?」と呼ばれるダメ人間でした。
が、先輩から言われた上記5つを意識して日々行動することで少しずつマトモになってきたと感じています。
当記事の内容に心当たりがある人は今から日々改善していくと、周りの同期や先輩にも劣らない、むしろそれ以上の成果を出すことができますよ!
当記事が『研究がうまくいかない』と悩んでいる方の一助になれば幸いです。
なお「研究をより早く進めたい」とか「生産性を高めたい」と思っている方は、僕が日々読み返している以下の書籍がおすすめ。
「なぜあの人は仕事が早くできるのか?自分はもっと効率よく仕事できないのか?」
上記のような悩みを1回でも思ったことがある人にはうってつけの本で、これは今すぐにでもポチってみてほしいです。
絶対後悔しません。
というわけで、当記事は以上です。
成果が出なくなる特徴は速攻で捨て去り、成果が出る人の特徴を真似しまくりましょう!