研究職に就くために取っておいた方が良い資格・スキルってありますか?
もしくは「取っておけば良かった」と思うものは?
時間があるうちに、取れるものがあれば取っておきたいです。
当記事では上記の疑問にお答えいたします。
本記事の内容
- 大前提:研究職に就くために最も必要なのは資格・スキルではなく「研究力」
- 理系学生が研究職に就くために取っておきたい資格・スキル
- 理系の研究職に就くなら資格・スキルは+αで、研究の経験が大事。
修士で大学を卒業後、大手企業で研究をしているくりぷとバイオ(@cryptobiotech)です。
今回はpeingで質問いただいた下記の内容にお答えしたいと思います。
ご質問ありがとうございます!
ぜひブログ記事にさせていただきたく存じますので、少々お待ちくださいませ! #peing #質問箱 https://t.co/Dxx0QhPYBM— くりぷとバイオ@研究職 (@cryptobiotech) March 30, 2019
研究職に就くために、学生時代に取っておいた方が良い資格などはありますか?
教えていただけると幸いです。
結論から言うと、「この資格・スキルを持っていないと研究職は厳しい」というものはありません。
僕は修士卒で様々な企業の研究職・研究開発職の内定を頂けたので、Ph.Dですら必須ではないと考えます。
が、僕が企業に入ってから「ああ、この資格やスキルがあれば良かったな」と思うものはいくつかあります。
それゆえ当記事では、それら資格やスキルについて解説しますね。
この記事を読んでもらえれば「学生時代に取るべき資格・スキル」がわかります。
目次
大前提:研究職に就くために最も必要なのは資格・スキルではなく「研究力」
まず必要な資格やスキルを語る前に、大前提をお伝えしておきます。
研究職に就く上で最も必要なのは「研究力」です。
例えば研究力は以下のような能力だとお考え下さい。
- 過去情報の蓄積力
- 実験スキル
- コミュニケーション力
- テーマ提案力
- 計画力
- 5〜10年後のトレンドを見抜く力
- 指導力
- 文章力(論文執筆時などに必要)
- プレゼン力
これはプロスポーツ選手で例えるなら「身体能力&技術力」のようなもの。
研究力がない状態で、資格だのスキルだの言っても無意味なのでご注意!
なぜなら、プロ野球選手を目指す学生がめちゃくちゃピアノを頑張ってるようなものだから。
プロ野球選手になりたいなら、最も力を入れるべきは野球ですよね。
プロ棋士になりたいなら、1番時間を投資すべきは将棋ですよね。
これは研究職においても全く同じです。
研究でお金を稼ぎたいのであれば、やはり研究をしなければ。
まずはこの前提を把握していただいた上で、資格やスキルの話をしますね。
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理系学生が研究職に就くために取っておきたい資格・スキル
僕が企業研究者になってから「学生時代に取得しておけば良かったな」と思うのは以下の通りです。
- 英語力を証明するもの(TOEIC, TOEFL)
- プログラミングスキル
- 博士号(Ph.D)
順々に解説していきますね。
英語力を証明する資格(TOEIC, TOEFL)
語学力はやはり理系研究職において、最もアピールできる資格でしょう。
企業研究では当然、語学力が重要です。
なぜなら国際学会に行くだけでなく、ビジネスとして海外ラボのボスとディスカッションすることが求められるから。
テレビ電話で会話するということもあります。
僕が企業に入ってから、最もやっておけばよかったと後悔しているのが語学力。
本気で後悔してます。
地面にめり込むくらい後悔してます。
最近は自動翻訳機のクオリティも上がってきているようですが、まだまだビジネスの場に登場することはないでしょう。
それゆえ、学生のうちから語学勉強をするのは大事。
外部サイト 翻訳AIの進化でこれ以上の英語学習は不要?
僕は今、TOEIC900点・TOEFL-iBT100点を目指しております。
もし学生の段階でこれらを達成できたら就活でかなり高評価でしょう。
僕は本当に英語が苦手なので、TOEICの公式問題集や、巷で話題のスタディサプリ ENGLISH
英会話だけだとイマイチ実力向上が見えにくい部分もあるので、まずこれらの資格を取るために英語に触れていくのが良いと考えます。
個人的なイメージではありますが、TOEIC900点→TOEFL-i BT100点→英会話毎日の順でもいいのかなーと。
TOEICとTOEFLでも、高得点を獲るためには英語力の基礎力向上が不可欠なので。
「英語を話したいのに、毎日英会話やらないとか舐めてるの?」
とか英語の神に怒られるの覚悟で言いますが、僕はとりあえずTOEICとTOEFLをクリアしてから、ネイティブキャンプ
プログラミングスキル
プログラミングスキルも、もっと真面目にやっておけば良かったなと後悔しています。
なぜならプログラミング、特にバイオ系ではpythonやRが使いこなせるとデータ処理力が大きく向上するから。
僕の先輩に細胞や実験動物を易々と扱い、かつそこで得たビッグデータを自らプログラミングでさばくという化け物がいます。
バイオ系wetの実験スキルもさることながら、実験後の処理速度も異常に高いという。
プログラミングと言われると、人によっては「何かのアプリをつくるの?」と思われがちかもしれません。
が、自分の生産性を上げるという意味でも、プログラミングは超有用なのです。
例えばRというプログラミング言語使えば、実験結果の統計処理もかなり簡単にできます。
学生は社会人よりも時間があります。
今のうちにこれら言語の基礎だけでも作っておくと、研究職の面接時でもアピールできるようになりますよ。
例えば学生のうちにやりたいならUdemyはおすすめですね。
Pythonなどの言語だけでなく機械学習なども学べる講義用の動画がたくさんあって、1,500円くらいで視聴できるのが良いです。
何度でも見返せるので、寝る前に少し復習したり、通学中の電車の中とかでも勉強できますよ。
是非あなたもプログラミングに取り組んでみては?
今は「人工知能の時代」と言われていることは、あなたもご存じだと思います。
研究もできて、そしてプログラミングもできるという人材は、どこの企業でも引く手数多でしょう。
博士号(Ph.D)
研究職に就きたいなら、やっぱりPh.Dは強みになります。
なぜならPh.Dが無くても研究職に就けますが、修士卒で研究職につくと異動で全く違う職種になる可能性もあるから。
研究で人生を過ごしたいなら、Ph.Dを獲らない理由はない。
企業に入ってからPh.Dを取得する方もいらっしゃいますが、企業の事情で獲りたくても獲れないというケースも多々あります。
もちろん開発や生産、技術営業など様々な経験をしたいと思っているのであれば、修士卒で全く問題ありませんよ。
むしろその場合は修士卒の方が早くその職種の経験を積めるので、修士卒の方が有利と言えます。
が、研究職の面接で優位性をアピールしたいのであれば、Ph.Dは「研究力」の次に重要なものになるでしょう。
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理系の研究職に就くなら資格・スキルは+αで、研究の経験が大事。
というわけで「研究職に就くために取っておいた方が良い資格・スキル」に関してご説明しました。
語学力とPh.Dが重要なのは特に言うまでもないことだと思いますが、個人的にはプログラミングも今後重要になると考えています。
否が応でも、これからの世界は「ビッグデータを扱う世界」になりますからね。
ただし最初にもお伝えしましたが、研究できるのが大前提です。
研究力をまずしっかり磨いてから、その後に語学力かプログラミングスキルのどちらかをまず鍛えましょう。
大学生活・大学院生活は長いので、今からコツコツ始めていけば就活時には立派な「武器」になっていること間違いなしです。
ぜひ周りのライバルよりも先取りして、これらの資格・スキルを獲得すべく行動してみてくださいね!
それでは当記事は以上です。
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ではではっ
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