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■就活で自己分析が大事と聞くけど、そもそも自己分析って何?
■自己分析という言葉が曖昧すぎて何を意味しているのかわからない
■自己分析をやるとどんなメリットがあるのか知りたい
こんなご質問・要望をお答えする記事を用意しました。
当記事をご一読いただければ『自己分析の心理的ハードルが下がり、就活準備の第一歩を踏み出すこと』ができます。
なぜなら僕も就活であなたと同じように「自己分析の意義」がわからず葛藤したことがあるからです。
しかしその過程で自分なりの解釈を得て、結果的に製薬・食品など複数業界からR&D職内定を頂くことができました。
自己分析の方法に迷いながらなんとか就活を終えたこの経験をあなたに伝えれば、あなたは僕よりも効率良く就活を進められるでしょう。
また当記事では『自己分析を徹底的にやってみて感じたメリット』についても5つ紹介しております。
自己分析の定義だけでなく、実際に得られることもリアルに想像できる内容に仕上げておりますので是非ともどうぞ。
目次
自己分析ってそもそも何?定義は?
就活を意識し始めた人なら必ず耳にする「自己分析」という言葉。
文字通り「自らを分析する」という意味ですが、
「実際に何を分析したらいいわけ?一番良くわかっている自分自身を分析するって意味わからん」
と脳内に?マークが登場する人も多いのではないでしょうか。
Google大先生に「自己分析」の定義を質問してみたところ、Weblio辞書からは以下のような回答が返ってきました。
こんな曖昧な定義にも関わらず、自己分析の重要性は2020年2月に実施された「就活生必見!?社会人1~5年目の就活OBに調査!第1弾」で示されています。(下図参照)
就活をくぐり抜けた先輩たちの約1/3が後悔し、約1/2が最重要だと説いている「自己分析」。
これを曖昧なままにしておくのは危険としか言いようがありませんよね。
意識しておくべき「自己分析」の定義
ではその曖昧な「自己分析」という言葉をどう定義するか。どう解釈するか。
僕が就活生当時に意識していた定義は、以下のようなものでした。
自己分析はあなたが過ごしてきた/これから歩む人生の解像度をより高めるための作業です。
『他人にもわかりやすく伝わる自分史づくり(過去~未来)』と言い換えることもできます。
自己分析を行うと、自分が今後成し遂げたいことなどがより明確になりますし、「なぜそう思うのか?」という企業側の質問にも苦なく回答できるようになります。
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自己分析の目的(≒メリット)は何?【意味ない?】
自己分析の定義についてなんとなく理解が深まったとはいえ、なぜ自己分析をするのかわからないと始める気にならないですよね。
僕も行動し始める前に「納得」しないとパフォーマンスが上がらない人間なので、あなたの気持ちはよくわかります。
我が人生の愛読書である『ジョジョの奇妙な冒険』でも同じことが言われているので、それは全くもって正しい感覚です。
オレは「納得」したいだけだ
(中略)
納得は全てに優先するぜッ!!
でないとオレは「前」へ進めねぇッ!
「どこへ」も!「未来」への道も!
探す事は出来ねえッ!!引用元:ジョジョの奇妙な冒険 第7部 スティール・ボール・ラン 第8巻
実際に自分が修士卒という立場で就活を経験し、自己分析をしておいて良かったと感じたことは以下の5つです。
以下は目的でもあり、実際に僕が感じたメリットでもあります。
1つずつ説明しますね。
自己分析の目的(メリット)①:企業選びの軸が決まる
自己分析のメリットで最たるものは「企業選びの軸が決まること」です。
「企業選びの軸」を別の言葉で言い換えると、「とある企業にエントリーするか、それとも足切りするかを判断するための評価基準」になります。
自己分析を完了させると、
「ホワイトか?ブラックか?」
「有休は取れるか?」
「パワハラは少ないか?」
といった全企業共通で確認すべき評価基準に加え、あなた独自の評価基準で企業を視れます。
全企業共通の評価基準
- 安定かどうか
- 給料は良いか
- 有休が取りやすいか
- 勤務地が都会 (ド田舎出身ゆえ)
- 海外に挑戦できる制度は整っているか
独自の評価基準
- 「誰もが最期の日まで健康でいられる社会(=ピンピンコロリ社会)」の実現に取り組めそうな企業。
- 幅広いジャンルの事業領域を有する企業。
この2つの評価基準が決まってから企業研究やOB訪問をすると、
「この企業は良い!」
「この企業は違うな…」
と納得感を持って判断できるようになります。
あと自己分析は自身の強みや弱みの把握にも繋がるので、興味がある企業で活躍できそうかも解像度高く予想できるようになりますよ。
余談ですが「企業選びの軸」を再設定するとしたら、何を追加するかをまとめた記事は以下になります。
お手すきの際にご一読ください。
自己分析の目的(メリット)②:周りの意見に左右されなくなる
自己分析をしっかりやっておくと周りの意見に流されて就活せずに済みます。
就活時に割と起こるらしいですが、研究室同期が第一志望と決めた企業に自分がエントリーしていないと「え、彼/彼女が激推しの企業とか気になるぞ…」となるようです。
でも自己分析を念入りにしておくとそういうのは気にならず、あくまで「自分が本当に行きたいと思う企業」だけに焦点を当てた就活が可能になります。
周りの意見に流されてしまう就活生が陥ること
- とりあえずエントリーしまくる(数打ちゃ当たる戦法をとる)
- 世間が言う優良企業ばかり受ける(何をもって優良と定義するかも考えずに)
- 自分よりも先に周りが内定をもらい始めると焦る・自信を失う・精神が不安定になる
他にも挙げればキリがないので本記事ではここまでにしますが、要するに「その場しのぎ&名声目的の就活」をするようになってしまいます…。
周りがまだ就活始めていないから。
先輩から就活なんて楽勝と言われたから。
今は売り手市場で簡単に内定もらえると聞いたから。
あそこの企業はホワイトだと聞いたから…etc
自己分析で「自らを深く理解せずに」就活する人は、上記のような情報に踊らされて満足いく就活になりにくくなるのでご注意を。
自己分析の目的(メリット)③:面接で「自分」を論理的に説明できる
自己分析は、あなたという人間の説明を、根拠(=過去のエピソード)と共にわかりやすく他者に伝えることを可能にします。
面接での質問は5W1H形式が多く、その質問に迅速かつ論理的に答えるには、ネットに落ちている回答例を暗記するよりも自身のエピソードに基づいて答える方が有効です。
それは面接官から見て「その他大勢の就活生がする典型的な解答」と感じず、あなたオリジナルの回答として印象に残ります。
面接は「定番」と呼ばれる質問がある程度決まっていますが、それに対する回答に絶対的な正答例は存在しません。
絶対的な正答例が存在するならば、全ての就活生がそれを答えて、全ての就活生が第一志望に内定をもらえるはず。
でもそれは現実的に起こり得ない。絶対にありえない。
それは面接に絶対的な正解がないことの証左。
「なぜウチが良いの?◯○社の方がウチよりも働きやすくて研究もできるよ?」
「なぜこの業界を志望するの?他の業界ではなぜダメなの?」
「あえて他の業界を志望するとしたらどこ?そう思う理由は?」
上記は実際に僕が面接で質問された一例ですが、このような回答は「自分なりの理由」に基づいて説明するしかないんですよね。
もしかすると、あなたは上記の質問に対して「なんて答えるのが良いんだろう?」と考えたかもしれません。
少しでも上記の質問に対する回答に不安を覚えたら、絶対に自己分析するのをおすすめします。
多少イジワルな質問が来ても、自分なりの価値観に基づいてスパッと回答できるようになりますよ。
自己分析の目的(メリット)④:研究室のボスを説得できるようになる
僕が自己分析をしっかりしておいて良かったなと思った理由の1つがこれです。
研究室のボスに「なぜ就活する必要があるの?博士課程に行けば良いじゃん」と問われた時に、対抗手段(=説得材料)を獲得することができます。
僕は自己分析をする過程で「博士課程進学を諦める」という決断をしました。
そう決断した理由を余すことなくボスに伝えたところ、「そこまで腹を決めてるならもう何も言わん。好きにしろ」と言われました。
一方で、僕と同じように博士進学しないと言った同期が激昂された事実から考察すると、その同期は自己分析が甘くて言語化がしっかりできていなかったんだと思っています。
ボスからすれば学生に博士進学してほしいと願うのは当然のことで、博士進学をしないと決断した学生からはその理由を聞きたくなるものです。
そこで「とりあえず早く社会に出たい」とか「研究以外のことがしたい」とか“納得できる理由”もなく言われたらムッとするのも仕方がないのかなと。
自分が就活する理由をしっかりとボスに説明し、かつその上で卒業まで研究室の発展に貢献する意思を示せれば、むしろボスは就活を応援してくれるようになりますよ。
推薦だってもらえるようになるかもしれない。
自己分析を徹底的にして得られるのは「内定」だけにあらず。
自己分析の目的(メリット)⑤:企業に入ってからも使えるツールが獲得可能
就活生の頃に自己分析を万全に行い、それらを文書化して残しておくと、企業に入ってからその文書が大いに役立ちます。
なぜなら企業に入っても人生の岐路で悩むことは多く、その際は就活生の頃と同様、
「自分は何がやりたかったんだっけ?」
「今のキャリアよりももっと目標達成の近道となるルートがあるのでは?」
など考えるようになるからです。
その際に就活生の頃に行った自己分析の文書があると、またわざわざ過去まで深く遡る必要が無くなります。
就活生当時の文書が役立つのに加え、自己分析の方法論を一度経験しているので、もう一度やることになっても初めての頃より苦労しません。
個人的な話で恐縮ですが、僕はゴールデンウイーク、お盆、年末年始の長期休みでキャリアの棚卸を必ずしています。
今のキャリアの満足度、次の数ヶ月の取り組みはこれで良いか、そもそも自分のキャリアはこれで合っているのか、などなど…。
こういったことを考える上で、過去のデータは大変役立ちます。
「たった3~4か月前なのに、今の自分の価値観とは違う気がする」
「3~4か月前に悩んでいたことが今も解消されていない。何か手を打たねば」
過去を理解して、今の自分の価値観や考え方を説明する(≒言語化する)材料を揃え、その上で未来の自分を構築する。
自己分析は就活の時にする。これは認識として間違いないです。
ただ就活が無事に終わっても人生は終わらないし、むしろ就活後の方が人生の本番と言えるでしょう。
転職を考える時にも自己分析は当然必要となってきます。
人生の本番に突入するにあたり、やはり自己を分析する手段は持ち続け、かつその手段を常にアップデートしていくことは重要ですね。
「自分の人生をより良い方向に進めるために」自己分析した方が、「就活のために」するよりも絶対に就活は上手くいきます。
得られることもはるかに多いでしょう。
自己分析は多くの就活生にとって初めてのこと。すなわち取り組み次第で「差がつく」
最後にもう一度だけ復習しましょう!
僕の考え方が絶対に正解だとは言う気は毛頭ないですが、少なくとも本記事のようなことを考えながら就活した結果、満足度100%の就活ができました。
古の名著『孫子』でも語られている通り、自分も相手もよく知ることができれば、攻略法は自ずと見えてきます。
彼を知り己を知れば百戦殆うからず
引用元:『孫子・謀攻』
自己分析は就活解禁してから始めていても遅いので、ぜひ当記事を読んだ今日からコツコツと就活準備を進めてもらえればと思います…!
当記事を読んだあなたが就活成功することを祈念しております。
というわけで当記事は以上です。
ではではっ
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