ホワイト企業って基本的に残業なくて、あっても残業代が全額出るんだよね?
あと希望すればいつでも有休取れるし、職場も良い人だらけで鬱とか無いんでしょ!?
解雇もないし、やりたいこともやらせてくれるって聞いたけど実際にどうなの?
本記事では上記の疑問に答えます。
✔ 本記事の内容
- ホワイト企業の現実7選【世の中そんなに甘くない】
- 自己研鑚を怠らない人・自分に甘えない人はホワイト企業に向いている
- 「ホワイトか?」ではなく「自分がやりたいこととマッチしているか?」で企業を選ぶのが重要
修士で卒業し、企業で研究をやっているくりぷとバイオ(@cryptobiotech)と申します。
世間的に見たらホワイトと称される企業で働いております。(と信じたい…)
突然ですがホワイト企業で働くって、あなたはどのようにお考えでしょうか?
残業が全くない、福利厚生が充実している、有休が取れる、上司が素晴らしいなどなど…
どちらかと言えば良いイメージを持っている方が多いのではないでしょうか?
どんなに素晴らしい会社・組織にも、光と闇があります。
就活生や転職者はよく光を追い求めがちですが、闇の情報も同じくらい重要。
ポジティブな部分だけを見ていると、いざネガティブな面が見えた時に「こんなはずじゃなかった…」となりがちですよね。
というわけで当記事では、当方の実体験や大手企業で働く友人の話も含めて「ホワイト企業って実際どうなの?」ということを解説しますね。
3~4分で読めますので、お手すきの際に「ホワイト企業ってそんな感じなのか」と知ってもらえれば幸いです。
目次
ホワイト企業の現実7選【世の中そんなに甘くない】
「ホワイトって言ってもそんなに世の中甘くないよな」と僕が思っていることは以下の通りです。
- ホワイト企業でも残業は普通にあります
- 何を「残業」とするかによっては残業代が出ないこともあります
- ホワイト企業でも有休がとれない時は当然あります
- 変な人もいます(僕みたいなやつです)
- 実力がない人間はホワイト企業でもやりたいことができません
- ホワイト企業でも解雇は今後普通になります
- ホワイト企業でもうつ病になる人はいます
1つずつ説明していきますね。
ホワイト企業でも残業は普通にあります
ホワイト企業にも当然残業はあります。
「残業がない」というのは「仕事をいつも業務時間内に終えている」ということです。
ホワイト企業だから残業がないということではないです。
あと、企業には「繁忙期」がありますので、その時期にはけっこう残業する方々も多い。
たとえば年度末とかは特に忙しいです…。
年間通じて残業を全くしない人は、少なくとも僕の周りでは一人もいません。
もちろん仕事が終わっていないのに「定時なので帰りまーす」というのも可能です。
が、その結果として「仕事終わってないじゃん、なんだあいつ」と思われる危険はつきまといます。
サラリーマンとして企業に属すると決めた以上、その企業に利益をもたらすことが求められます。
上司が求めている仕事量を時間内にこなすことができなければ評定は当然下がりますし、それが嫌なら残業して頑張らないといけません。
「どんな残業も嫌だ」と拒絶してしまうとおそらく企業ではやっていけないです。
その場合、僕は企業に縛られないフリーランスという生き方をお勧めしています。
サラリーマンもフリーランスもどちらが優れているということはないので、自分に合うのがどちらかを考えて決めれば良いのかと。
何を「残業」とするかによっては残業代が出ないこともあります
自分が「これは残業だろ」と思っても、企業側からしてみたら残業と認知していないことがあります。
当然その逆もしかり。
「え、これ業務になるんですか?」ということが残業扱いになったりすることもあります。
「残業とは何か」は人によって考え方が違います。
例えば私は研究職なので、研究者としての実力を向上させるためにしばしば自主的に論文を読みます。
では「業務に関係する論文を家で読んだら残業になる」と思いますか?
個人的には研究が好きで、しかも研究で成し遂げたいことがあるので、家で論文を読むのは仕事じゃないと思っています。
でも研究を「仕事」と捉えている人たちからしたら家で論文を読むのは仕事ですよね。
だからもし「論文を家で読まなければならない」となったら?
その方々から見たら「いやいや残業代を発生させるべきだ!」と言う意見になります。
この例のように、あなたが何を仕事と捉えるかによって、残業の定義は大きく変わります。
会社が「仕事」だと定義していないことを、あなたが家でやっていたとしても当然それに対して残業代は出ません。
ホワイト企業でも有休がとれない時は当然あります
例えば大事な成果報告会と被ってしまう時、自分がいなければどうしようもない会議がある時は基本的に有休を取れません。
上記の報告会や会議のように、事前に大事な予定が入っている時は有休を入れないようにすることが暗黙の了解になっています。
ちなみに、上司の方から「有休取っているところ悪いんだけど、明日出社してくれないか?」みたいなお願いをいきなりされた場合は断れます。
変な人もいます(僕みたいなやつです)
大企業は良い人ばかりで、歪んでいる人なんていない!というイメージを持っているあなた。
「そんなわけないだろ」と念押ししておきます。
変な人がいないコミュニティなんて無いです。
それはホワイト企業でも同じです。
運次第ではものすごく変な上司、先輩、後輩を引き当てることもある。
これはもう企業に属すると決めた以上、受け入れなければならないリスクの一つです。
「ホワイト企業は良い人しかいない」は間違いなく嘘ですのでご注意ください。
「良い人の割合が高い」というのは真実ですけどね。
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実力がない人間はホワイト企業でもやりたいことができません
これはホワイト企業とか関係なく、あらゆる世界で当てはまることですよね。
実力がない人間はやりたいことができません。
スポーツの世界でも、実力がある人間はトップレベルのコーチを指導者にできて、高性能の機器で効率良くトレーニングできます。
アイドルの世界でも、ダンスがうまかったり、そもそも顔が超絶美人という人はどんどんファンから人気もお金も集めることができます。
研究の世界でも、素晴らしい発見をした人は多くの研究開発費をもらって、さらに価値ある研究を進めることができます。
これと同じで、たとえホワイト企業だとしても「実力がない人間」はチャンスを与えられません。
自分に実力がないことを棚に上げて「なんであいつは海外行けるのに自分はいけないんだ!」と怒っている人がいますが見当違いです。
それは単に自分に実力がないからです。
社会人としていつかは海外で仕事してみたいと漠然に思い描いている方は多いと思いますが、皆そのチャンスを掴むために日々必死。
日々悔しさを感じながらも努力を惜しまない人、うまくいかないからと周りに八つ当たりして歩みを止めた人。
どちらにチャンスが与えられるかは言うまでもありません。
今はホワイト企業とはいえ業績が厳しいところも多いので、今後成果主義になっていくのは間違いないでしょう。
ホワイト企業でも解雇は今後普通になります
昔からの年功序列制度が残っていて、かつホワイトと呼ばれている企業は基本的に解雇システムが無かったりします。
僕が所属する会社でも刑事罰で裁かれたりしない限りは、よほどのことがないと解雇になりません。
年功序列で出世していくということは、どんなに結果を出していなくても出世できてしまうということ。
より厳しい言い方をすれば「実力がなくても上司になれてしまう」わけです。
これでは企業が「今後の競争社会」で生き残っていけるはずがありません。
年齢関係なく結果を出した人に報酬を出して出世させる制度が無ければ、若手のやる気も無くなって企業のパワーは衰退していくばかり。
そう考えると今後はホワイト企業とはいえ、解雇は当たり前のものになると考えています。
いま解雇制度が無くても、解雇制度が今後登場しないと保証することは誰にもできません。
今は大企業も経営悪化で解雇する例も増えています。
最近では悲しいことに、バイオ系の花形でもある製薬企業でも早期希望退職の嵐が…。
ホワイト企業なら解雇されない、これはもう過去の話です。
あと、いまや単純作業なら「AI」や「ロボット」がやってくれる時代になってきてますので。
いまはまだ人間の方が優秀な部分が多いですが、5~10年後はどうなっているかわかりません。
AI・ロボットの方が優秀だと「経営者」が判断した場合、それに該当する業務と同じことをやっている人間は不要になります。
- 24時間働いても疲れない
- 24時間働いても文句言わない
- 給料も出さなくていい(年1回のメンテナンス代くらい?)
- 企業の信頼を失墜させるような不祥事も起こさない
- 社内恋愛したり社内不倫したりして泥沼関係を生み出さない
- 社内機密をUSBとかで社外に持ち出したりしない
「AI・ロボットが人間の仕事を奪う」というのは遠からず実現する未来です。
今から自分に何ができるか考えて行動しておいた方が良いでしょう。
うつ病になる人もいます
ホワイト企業とはいえ、病んでしまう人は当然います。
上司とのソリが合わない、仕事量が多すぎる、などなどよくある理由が多いのは事実。
が、個人的にはもう一つの要素が「大企業うつ」の原因と考えます。
それは「ホワイト企業の社員は基本的に、みな優秀な人の集まり」ということ。
「周りが優秀すぎてついていけない。こんなに頑張っているのに追いつけないなんてもう無理だ…」
という理由で病んでしまう人の割合の方が高い気がします。
実力主義社会という意味で、ホワイト企業は本当に厳しいです。
自己研鑚を怠らない人はホワイト企業に向いている
というわけでホワイト企業の知っておくべき現実に関して解説しました。
「ホワイト企業に就職できたから人生勝ち組だー!」という考えを持っている就活生・転職者は、企業に入ってから確実に絶望します。
ホワイト企業の最前線で活躍する方々の仕事量・努力量は想像を絶します。
「あれ、ホワイト企業って楽にお金もらえる環境じゃなかったの…?」
と思ってしまう人は、100%ホワイト企業には向いてないです。
余談ですが、僕の同期には土日でもずーっと仕事している人がけっこういます。
仕事はたくさんある趣味の中の一つ。
と捉えている人が多いのがホワイト企業の特徴なのかもしれません。
嫌々仕事をやっていたり福利厚生などを目的にぬるま湯に浸かろうとする人は、確実に衰退していきます。
これからホワイト企業では解雇も当たり前になりますので、ぬるま湯に浸かって自己研鑚しない人たちが淘汰されるのは自明。
ホワイト企業はむしろ、自己研鑚を怠らない人こそ向いていると考えます。
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「ホワイトか?」ではなく「自分がやりたいこととマッチしているか?」で企業を選ぶのが重要
というわけで当記事は以上です。
「ホワイトか否か?」を目的に企業を選んでしまうと、配属された部署が地雷だった場合に精神が保ちません。
いくら世間的にホワイト企業認定されていても、あなたにとってはブラック企業になってしまいます。
ですので「自分がやりたいこととマッチしているか?」で企業を選ぶのがとても大事。
ホワイト企業だからといって「自分がやりたくもないこと」をやらせる企業に入ってしまったら、モチベーションも上がりませんよね。
あとあなたがやりたくないことを「楽しい」と思っている同期がいたら、その成長スピードに追い付けずに結局は辛くなってしまうと思います。
1つの企業が「ホワイト企業」と呼ばれ続ける期間は永遠ではありません。
当然経営が悪化すれば解雇がありますし、ブラック企業化することもあるでしょう。
それゆえ「自分の将来目標の達成に近づく」という視点で企業選びをしてくださいね。
というわけで今回は以上となります。
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ではではっ
余談ですが、激務で疲弊しているあなたへ。
最近ハマっているコミックスなのですが、共感ポイントが多々あるのでおすすめです笑
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