Twitterで論文紹介している人ってたまに見るけど、何か良いことでもあるの?
論文紹介をTwitterでするメリットがあれば教えてほしい。
当記事では上記のご要望にお応えします。
本記事の内容
- Twitterで論文紹介するメリット5選
修士で大学を卒業後、企業で研究をしているくりぷとバイオ(@cryptobiotech)と申します。
定期的に以下のような論文紹介ツイートをしております。
これは凄いぞ…!
全身麻酔が効くために必要な脳内神経領域が同定されました!(neuron)驚くべきはこれら神経が“活性化”することで全身麻酔が効くという事実。麻酔なんだから“抑制”ではないの!?
あとこの脳内領域を破壊するとマウスは眠りにつけなくなるらしい。怖いな笑https://t.co/ItSWOYnBex
— くりぷとバイオ@研究職 (@cryptobiotech) April 20, 2019
元々「論文を読む」という行動自体が趣味でして、毎日必ず論文1本は目を通すようにしています。
ただ「せっかくだし読んだ論文をSNSで発信してみるか」と思って試しにやってみたら、思わぬメリットがたくさんありました。
そこで当記事ではその経験を踏まえ、「研究者がSNSで論文紹介するメリット」に関してご説明しますね。
数分で読めますし、読んでいただければ「なぜ今までSNSで論文紹介しなかったんだ…!」と思ってもらえるはず。
どうぞご覧ください。
目次
Twitterで論文紹介するメリット5選
僕が普段からTwitterで論文紹介をしていて感じるメリットは以下の通りです。
- 論文の要約練習になる(長い補足ツイートは不要)
- Twitterを論文メモとして活用できる
- 専門家からの意見をいただける
- フォロワーさんが増える
- 自分の研究に良い効果をもたらす
1つずつ説明していきますね。
論文の要約練習になる(長い補足ツイートは不要)
Twitterで日々論文紹介をしていると、論文を短く要約する力が身に付きます。
というのもTwitterは「140文字/ツイート」という文字制限があり、その中で論文の面白さを伝えるのはけっこう難しいからです。
論文の面白さを伝えるには、色々な情報が必要です。
- なぜその研究は行われたのか?
- その論文ではどういう実験が行われたのか?
- その結果どうだったか?
- その結果に対してどのような考察がなされているか?
- 今後どのように研究を活かすのか?
- (論文を読んでどう感じたか?)
これらを全部140文字で伝えるのは、次元を歪ませない限り無理です。
あなたも経験があるかもしれませんが、補足ツイートって最初のツイートと比べてあまり読まれないですよね?笑
僕の個人的経験でいくと、仮に最初のツイートが「100いいね」だったとしても、補足ツイートは「10いいね」くらいです。
最初のツイートの10%程度の反応率であることが多い。
Twitterはフォロワーさんのために良い情報を発信して、見て・読んでもらうことが正義だと僕は思ってます。
僕も初期の論文紹介ツイートでは補足ツイートを入れていたのですが、あまり読まれないというデータを得てからはやめました。
長々とツイートしてもフォロワーさんのニーズに合致しないからです。
それゆえ今は「いかに140文字でこの論文の価値を伝えるか?」に焦点を絞っています。
発信方法は個々人の自由ですが、あえて文字制限縛りがあると要約能力を磨けるのでおすすめですよ。
Twitterを論文メモとして活用できる
Twitterで論文紹介をしていると、Twitterを論文用クラウドストレージのように使うことができます。
例えばハッシュタグで「#論文メモ」とつけて論文紹介ツイートをするとします。
その後Twitterで「#論文メモ」と検索すると、過去の論文紹介ツイートが検索できるんですよね。
例えば「#最新研究」と入力していた僕の論文紹介ツイートで、以下のようなものがあります。
うーわ、こういう論文すっごく面白い!
生物模倣(バイオミメティクス)は非常にホットな研究分野だし、子どもが思うような「なぜ?」を最新科学で解き明かすから最高にワクワクする。
唾液中のどんな成分がこの粘着性を可能にしているのかな…。#最新研究 https://t.co/HBTek3qUmL
— くりぷとバイオ@研究職 (@cryptobiotech) January 13, 2019
これは今年の一月にツイートしたものですが、ハッシュダグで検索すると数秒で検索することができます。
「#バイオ論文紹介」「#趣味系論文紹介」とかでハッシュダグの場合分けをすると、さらに検索しやすくなります。
僕はこれまで読んだ論文をexcelなどでまとめていたのですが、最近はTwitter上で管理するようになりました。
どれくらいの注目度を持った論文かも「いいね」や「RT」で推し量ることができます。
たくさん「いいね」や「RT」をいただいた論文を社内の知り合いに共有すると喜ばれるという個人的相関結果もあります笑
「客観的評価」を伴った論文メモとして活用できるので、Twitterでの論文紹介はおすすめです。
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専門家からの意見をいただける
Twitterで論文紹介すると、その紹介領域の専門家から有益な情報をいただくこともできます。
例えば下記の論文紹介ツイートをしたときには、以下のような貴重な情報が…!
アトピーの患者さんに健康な人の常在菌を塗ってアトピーを治療する論文も報告されています。https://t.co/gR5yx3odTJ
消毒薬では一時的に菌が消えるだけなので、黄色ブドウ球菌に対抗できる菌を増やして、皮膚細菌叢を改善する必要があるようです。腸に対する乳酸菌みたいなものですね。
— sato (@sato43696505) May 6, 2019
これはTwitterで論文紹介するかなりのメリットでして、僕が知らない+超重要な情報をいただくことができるという…!
SNSって本当に素晴らしいなと実感する瞬間でもあります。
自分で調べると数十分~数時間かかるかもしれない価値のある情報探しが、一瞬で完了してしまうのは本当に凄いです。
フォロワーさんに有益情報を発信すると、巡り巡って自分にも役立つ情報が戻ってくるのでSNSは最高です。
フォロワーさんが増える
Twitterで論文紹介をすると、とても嬉しいことにフォロワーさんが増えます。
例えば下記ツイートはTwitterを開始してから初めてのバズですが、結果的にこの1ツイートでフォロワーさんが500~600人くらい増えました。
これは凄いぞ…!
全身麻酔が効くために必要な脳内神経領域が同定されました!(neuron)驚くべきはこれら神経が“活性化”することで全身麻酔が効くという事実。麻酔なんだから“抑制”ではないの!?
あとこの脳内領域を破壊するとマウスは眠りにつけなくなるらしい。怖いな笑https://t.co/ItSWOYnBex
— くりぷとバイオ@研究職 (@cryptobiotech) April 20, 2019
僕はブロガーとして活動しているので、自分の記事をたくさんの人に読んでもらいたいです。
フォロワーさんが増えると自分の記事を読んでもらえる可能性も上がりますので、フォロワーさんが増えるのは重要なことと捉えています。
もちろんただ増えればいいというわけではなく、僕の情報を必要としてくれるフォロワーさんと繋がりたいですね。
Twitterで論文紹介をすると、研究に興味がある方とどんどん繋がれるので楽しいですよ。
自分の研究に良い効果をもたらす
Twitterでの論文紹介は、結果的に自分の研究にも良い効果をもたらします。
なぜならTwitterで論文紹介して反応をたくさん頂けるようになってから、論文読むのが楽しくてしょうがなくなったから。
Twitterで論文紹介する前の僕は論文を読んでインプットするだけで、「論文ばかり読んで何になる?」という想いが正直ありました。
自分の専門外領域に足を踏み入れた論文を読んでたら、周りから「そんなに暇なら実験したら?」と言われたこともあります。
インプット目的だけで論文読んでも、モチベーション的にもどこか煮え切らないものがありました。
SNSという媒体は、有益情報を発信することもできれば、手に入れることもできます。
今や面白そうな論文はTwitterなどのSNSで探せてしまうと言っても過言ではないです。
また「自分は研究者である」ということをアピールする場としてもSNSは最高だと思います。
研究者であれば論文紹介は誰でもできるはずですので、この素晴らしいソーシャルメディアを活用しない手は無いです。
研究者としての能力を効果的に発揮するためにも、あなたも是非Twitterで論文紹介してみてくださいね。
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Twitterで論文紹介して研究のモチベーションを高めよう
というわけでTwitterで論文紹介するメリットは以上です。
正直Twitterを始めてから研究に対するモチベーションもうなぎ登りでして、始めて本当に良かったなと思っています。
コストゼロでここまで有益な「アウトプットの場」を僕は知りません。
あなたもぜひ論文紹介をTwitterでして、世間から注目される研究者を目指してみてください!(僕はまだまだです)
「著名な研究者」の定義は色々なものがありますが、今のご時世は「発信力」も間違いなく入るはずですので!
というわけで当記事は以上です。
当記事が参考になったら、ぜひくりぷとバイオ(@cryptobiotech)のTwitterもフォローしてやってくださいませ。
ではではっ